転職

フランチャイズ本部スーパーバイザー(SV)の仕事とは?

この記事の内容

フランチャイズ本部のスーパーバイザー(SV)、エリアマネージャーの仕事に興味があります。業界未経験の自分でも転職することは可能でしょうか?

そんな方に向け、FC本部のスーパーバイザーの仕事内容ややりがい、この仕事に向いているタイプなどをまとめました。

全部読むのに5分とかからず、楽に読めると思います。まずはザっと目を通してもらえればと思います。最後に、フランチャイズ本部の転職に役立つ、おすすめ転職エージェントをまとめましたので、そちらもあわせてどうぞ。

そもそもフランチャイズ本部について1から知りたい方は、こちらフランチャイズ本部の仕事とは?【FC本部へ転職したい人むけに解説】からお読みください。

 

この記事を書いているのは

コンサルタントとして20年のキャリア、その後、事業会社で役員をしています。2年間で0から200店舗まで成長したフランチャイズ本部の立ち上げ支援をしていました。

それでは、進めていきましょう。

 

スーパーバイザーの仕事内容

フランチャイズ企業でスーパーバイザーを置いている業種は、飲食業や小売業、塾などのサービス業が多いです。

複数の店舗や教室を管理し、「SV」と略して表記されることもあります。

スーパーバイザーは店舗を巡回し、本部のブランド指針に沿った正しいサービスが提供されているかの管理、売上アップのための指導、部下のマネジメントや教育に対する指導、また店舗内で問題があれば改善に向けて話し合います。

店舗の業績がよくなることで、フランチャイズ本部にとってもロイヤリティの増収、契約更新や複数店舗契約の判断と、業績面でも貢献します。

 

スーパーバイザーの役割とは次のようなものです。

・本部の方針や戦略、目標、計画をフランチャイズオーナーへ伝達する役割

・本部の方針や戦略、目標、計画を各店舗で具体化する役割

・各店舗が抱える、人や運営上の課題を解決する役割

この3つの役割のバランスがとても大事です。

ところが、バランスに偏りが出ると、こんな問題が出て来ます。

・本部の決定事項を伝えるだけのメッセンジャーになり、いつまで経っても加盟店と信頼関係が築けない

・常に現場に巻き込まれたヘルプ要員でしかなく、店舗の業績が一向に改善しない

これではSVの役割を果たせているとは言えないので、繰り返しますが、3つの役割バランスが大事です。

 

業界毎のスーパーバイザーの仕事

一般的な仕事内容については、先の通りですが、それぞれ業界によっては、具体的な仕事内容が異なります。

代表的な業界ごとの仕事内容を見ていきましょう。

飲食店のスーパーバイザー

飲食店では担当店舗の売上分析や、パート・アルバイトの教育、経営指導が主な内容です。

飲食のフランチャイズに加盟する個人は、店舗運営の経験が乏しかったり、経営に関する知識がなかったりしますので、立ち上げ時などスーパーバイザーの役割は大きいです。

通常は直営店舗の店長などの経験を経て、自身で一定の成果を上げてからスーパーバイザーに昇格するケースが多く、個人の実績をベースに指導力を発揮する傾向にあります。

 

コンビニのスーパーバイザー

コンビニエンスストアのスーパーバイザーは、本部と加盟店をつなぐ役割があります。

マーケティングの知識をフル活用して、店舗の売上アップに着手する経営アドバイザーのような仕事です。

本部で決めた方針を店舗で徹底させること、店舗運営上の相談をオーナーから受け指導したりします。

コンビニの場合、本部が巨大企業であることが多く、パワーバランスの関係上、加盟店に指導するスタンスが、他の業種に比べて強いです。

市場のマーケティングデータや競合分析、PB商品の開発やマーチャンダイジングも明確で「言う通りにすれば、●●●万円の売上は作ってやる」的なスタンスが見え隠れします。

もっともスーパーバイザーらしい業種かもしれません。

ただ一方でコンビニは24時間営業、夜間に店舗を訪問したり、店舗のトラブル対応に走ったり、ハードな日々を強いられることが、しばしばです。

 

スーパーバイザーに向いている人

普通スーパーバイザーは、直営店舗で経験を積んだうえでキャリアアップするため、未経験者を募集するのは稀です。

あったとしても、数年店舗で経験を積んで抜擢される、「SV候補」として採用されるケースが多いでしょう。

ただ稀に未経験者可の募集もあるので、見逃さないことです。

また同業種のチェーン店舗で、店長やスーパーバイザーの経験を積んだ人ならキャリア採用されるケースも出て来るでしょう。

私の知っている本部でも、実に色んな業界からスーパーバイザーが集まっていました。例えば、元携帯電話ショップのエリアマネージャーやレンタルビデオ店のスーパーバイザーなど多種多様。当時の本部は業種的に珍しく、同業種の経験者を即戦力で採用することが難しかったのでしょう。

スーパーバイザーに向いているどうか、いくつか特徴を紹介します。

自信、責任感、誠実さ

フランチャイズに加盟する個人は、例えば会社を退職し、借入金を背負い、独立開業に人生をかけてきます。

そういう相手ですから、こちらも人生かけてとは極論ですけど、それでも逃げずに真正面から向き合わないと、見透かされるし、信用もされません。

信用できない人間に、誰も自分の人生預けないですよね。

最後はその人の人間性がものを言う仕事です。

 

データを元にした科学的思考(PDCA)ができる

PDCAとは、データを分析し、具体的な行動計画(P)を立て、計画の通りに実行させ(D)、その成果を検証(C)、改善策を立てる(A)サイクルです。

各店舗が売上・利益目標を達成するために、スーパーバイザーはPDCAのサイクルを回し続ける能力が求められ、このサイクルを回し続ける中で、目標に近付くアプローチが出来なければ、店舗からも本部からも信頼されないでしょう。

 

大局的に物事を観る事ができる

各店のオーナーは、ともするとお店のことを近視眼的に見てしまいがち。目の前で起こる問題に振り回される傾向があるので、スーパーバイザーは、オーナーより一歩高い位置から、その店舗を見て、アドバイスできる事が求められます。

オーナーとの信頼関係が非常に大切な仕事ではありますが、同じ目線で悩むのでなく、一歩引いた冷めた目もスーパーバイザーには必要です。

 

共感力やヒアリング力がある

成果をあげるスーパーバイザーは、オーナーの話から、現状を聞き出し整理する「ヒアリング能力」を持っています。

また信頼関係を築くためには、相手の言葉や、言葉の裏にある感情を読み取り、理解することが、関係構築の第一歩です。

 

コミュニケーション能力がある

相手の話をただ聞くだけでは、より良い店舗作りはできません。

課題を正確に把握したうえで、その課題をどう解決するのか、正確に伝えるコミュニケーション能力が必要です。

これは加盟店に限らず、連携する必要のある営業、仕入先、協力会社などに対しても同様であり、それぞれの意見を擦り合せていく調整能力も求められます。

 

チームプレイを好む

フランチャイズ本部の中でも、加盟開発の仕事は、どちらかというと独立独歩。独りで難局を切り開いていく、自立心が求められます。

その一方で、スーパーバイザーは、周囲との関わり合いの中で仕事を行うため、チームで仕事をすることに価値を求める人がむいています。

 

スーパーバイザーの仕事のやりがいとは

スーパーバイザーの仕事がわかったところで、実際に仕事をしている人はどのような点にやりがいを感じているのでしょう。

自分のやり方が店の業績を左右する

同じ店でも、同じやり方が通用するとは限りません。

地域によって、季節によって、競合の状況でも、売れる商品は異なります。

その都度、データを元に自分の頭で考え、課題解決策を打ち出し、実施した結果、効果を上げた時には、大きな手ごたえを感じることができます。

 

加盟オーナーに貢献できる

フランチャイズ店のオーナーが人生をかけて、文字通り裸一貫で始めた店舗を、ゼロから支援することで、オーナーも店も成長して行く様子を見たり、感謝の言葉を貰えたりすると、大きな満足感や、やりがい感を得ることが出来ます。

またオーナーから、様々な悩みの相談が寄せられると、頼られている実感を味わうことができます。

 

フランチャイズ本部におすすめ転職エージェント

フランチャイズ本部は求人数そのものが少なく、結果的に狭き門です。

したがって、転職エージェントに複数登録し、非公開求人含めて紹介してもらうのが、賢明な方法です。

リクルートエージェントは転職成功実績№1

業界最大手。全体の約90%が非公開求人です。転職初心者は、まずはこちらを登録しておきましょう。

大手企業への転職ならdoda

こちらも大手転職エージェント。若手第2新卒向けの求人が多数です。

20代、第2新卒の転職にマイナビエージェント

関東エリア(東京・神奈川・埼玉・千葉)における優良企業の求人が豊富です。こちらも20~30代中心です。

高年収層に特化したJACリクルートメント

管理・専門職、ミドル・ハイクラス向けの高年収層(年収600万円以上)に特化した転職エージェントです。既にスーパーバイザーの経験がある方なら、こちらでキャリアアップを狙ってみても。

いろいろ書きましたが、私が個人的におすすめしたいのは、成長しているフランチャイズ本部を選ぶこと。

私が入っていました本部も2年の中で急拡大し、毎日が狂乱状態のような慌ただしさでしたが、そういう環境だからこそ、他ではできない経験が詰め、自分のキャリア形成にプラスになりましたし、成長することが出来ました。

どういう環境に身を置くかというのは、成長する上で、大事な事ですね。

 

フランチャイズ業界を研究するには

百聞は一見に如かず。

自分の目で確かめ、話を聞いてみる方法は2つ。

フランチャイズショーは、毎年1回、東京ビックサイトで開催される日本最大規模のフランチャイズに関する展示会です。展示会で気になる本部のブースを訪問し、担当者から話を聞いてみましょう。(2020年はコロナウィルスの関係で中止となりました)

2021年からはフランチャイズビジネスEXPOも開催され、ますますビジネスショーも活性化しますね。

もうひとつは、フランチャイズ紹介サイトによる研究です。紹介サイトならマイナビ独立フランチャイズの窓口お薦めです。

東京の展示会にはなかなか行けないという人、年1回の開催まで待てないという方は、サイトで研究するのもアリですね。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。