介護士

介護職の再就職準備金40万円を受取る側が本当に知りたい事を教えます

こんにちは、Kotobukiです

事業会社で介護福祉部門の役員をしながら、このブログを書いています。

 

介護職の再就職準備金40万円について、ネットで調べても、なかなか出てこない、でも本当に知りたいことについてまとめました。

 

この記事では、再就職準備金にまつわる、こんな疑問にお答えしています。

  • 再就職準備金の対象者は?
  • 離職期間はどれくらい必要?
  • 再就職準備金の最もお得な利用方法は?
  • 再就職準備金はパートや派遣も対象?
  • 再就職準備金が受け取れる年齢制限は?
  • 離職のブランクに上限は?
  • 再就職準備金を受け取るまでの流れは?
  • 再就職準備金を受け取るまでに要する期間は?
  • 再就職準備金は何に使ってもよいの?
  • 2年間の継続勤務が出来なかった場合は?
  • 再就職準備金は1人で何度まで受け取れる?

それでは、ひとつずつ解説していきましょう。

 

介護職の再就職準備金とは?

介護現場経験のある資格者が、介護に再就職に必要な資金を無利子で借りられるのが『再就職準備金』です。

現在、介護の仕事から離れている方を対象にした制度です。

 

基本的には「貸付」という名目ですが、再就職後、2年間継続して介護職として仕事をすれば全額返済不要となります。

都道府県の社会福祉協議会が主体となって事業が行われています。

 

支給される金額は最大40万円

準備金は基本20万円でした。

しかし、2020年、新型コロナウイルスの影響拡大により、全国一律で40万円に引き上げられました。

 

再就職準備金の対象者は?

『再就職準備金』は、以下の4つの条件すべてを満たす方が対象です。

条件①:介護職員として1年以上の実務経験がある

条件②:介護福祉士、実務者研修、介護職員初任者研修、介護職員基礎研修、ヘルパー1級、ヘルパー2級のいずれかの資格を取得している

条件③:お住まいの都道府県の介護保険サービス事業所等において、介護職員として再就職する

条件④:再就職までの間に、あらかじめ「都道府県福祉人材センター」に登録を行い、「再就職準備金利用計画書」等の必要な書類を提出する

 

したがって、1年以上の実務経験と資格が絶対条件です。

その上で、再就職までに届出と書類提出をすれば40万円を受け取る事ができます。

 

制度の概要説明は、ここまで。

ここから先は、対象者の皆さんから出て来る疑問について、忖度無しにお答えします。

 

離職期間はどれくらい必要?

都道府県によって、個別に定められていて、「期間を設けていない」ものから、「1年以上」というものまで様々です。

関東を例にとれば次の通り。

  • 東京都:離職日から1年以上経過している
  • 神奈川県:離職後の期間が1年以上15年以内
  • 千葉県:退職日から再就職日までに離職期間がある
  • 埼玉県:離職から1ヶ月以上経過している
  • 茨城県:離職後、1か月以上経過している
  • 栃木県:退職日から再就職日までに離職期間がある
  • 群馬県:退職日から再就職日までに離職期間がある

関東以外の方は「再就職準備金+(都道府県名)」で検索してみてください。

 

お得な利用方法は?

例えば35歳の人が退職して失業給付を120日分もらってから再就職すれば、失業給付+準備金で100万円ほどが入る計算になります。

 

計算例

・35歳、退職前6ヶ月の給与が計180万円、自己都合による退職の場合

・失業給付 716,520円(120日)

・失業給付+再就職準備金 1,116,520円

 

パートや派遣も対象?

正社員・パート社員に関係なく対象です。

一方で派遣社員の場合、雇用主が人材派遣会社となり、条件③を満たさないため対象外です。

気をつけないといけないのが、年間勤務日数180日以上と定めている自治体が多いこと。パートの場合は勤務日数によっては返済が必要になるかもです。

 

再就職の年齢制限は?

再就職に年齢制限はありません。

先の通り、1年以上の実務経験と資格があれば、年齢に関係なく再就職時は貸付を受けられます。

 

離職のブランクに上限は?

ほとんどの県でブランクの上限は設けていませんが、神奈川県のように離職後の期間を15年以内と上限を設けているケースもあります。

 

お金を受け取るまでの流れは?

お金を受け取るまでの流れは、都道府県により微妙に違います

詳しくはお住まいの都道府県のサイトで確認ください。

 

いつも思うのですが、役所の案内は本当に分かりにくい!

「登録」→「申請」→「請求」→「受け取り」が基本的な流れと理解頂いたら、間違いはないです。

大事なのは、「登録」と「申請」を入社日までに済ませることです!

1.介護離職人材の登録

 ↓

2.申請と審査

 ↓

3.再就職

 ↓

4.お金(再就職準備金)の請求

 ↓

5.お金の受け取り

それぞれ順を追ってみていきましょう。

 

介護離職人材の登録

ハローワークに登録するのと、同じような手続きです。

登録(届出)先は、都道府県により名称が異なります。

  • 東京都:東京都福祉人材センター(福祉のお仕事)
  • 神奈川県:かながわ福祉人材センター
  • 千葉県:千葉県福祉人材センター
  • 埼玉県:埼玉県福祉人材センター
  • 茨城県:茨城福祉人材センター
  • 栃木県:栃木県社会福祉協議会福祉人材・研修センター
  • 群馬県:群馬県福祉マンパワーセンター又は福祉人材バンク

 

申請手続き

再就職準備金(40万円)の申請手続きを行います。申請書類は、都道府県により微妙に違います。

 

主なものは次の通りです。

ほとんど自己完結で準備できますが、以前の勤務先の協力が必要な「④業務従事期間証明書」と、「⑥連帯保証人の住民票」が最も面倒ですね。

 

  1. 貸付申請書(簡単)
  2. 利用計画書(簡単、一部の県は面倒)
  3. 就職予定先の採用通知(簡単)
  4. 1年以上の実務経験を証明する「業務従事期間証明書」(面倒)
  5. 資格登録証、研修受講修了証明書(簡単)
  6. 連帯保証人の住民票(面倒)

 

「①貸付申請書」は、どの県も似通っています。

「②計画書」は、求める県と求めない県があります。

「④証明書」は、以前の勤務先の記入と押印が必要です。

最も面倒で、これで断念する人が多いのではないでしょうか?

人によっては頼みにくい場合もあるでしょうが、実務経験証明書を書くのは介護事業所の義務です。

書かないと事業所の立場が悪くなります。

あまり気にせず、事務的に依頼しましょう。

廃業した等、本当に依頼できない場合は県に確認しましょう。

「⑥連帯保証人」は、個人でも在籍企業でもOKですが、会社に保証人になってもらうのは抵抗がありますね。

申請から1ヶ月ほどで、貸付の審査結果が出るようです。

 

お金を受け取るまでに要する期間は?

貸付は申請翌月に審査結果が分かります。

一方、再就職先が決まらない限り、お金を受け取ることは出来ません。

入社後、速やかに「再就職届」でお金の請求を行います。

請求後、およそ1ヶ月で所定の銀行口座にお金が振り込まれる流れです。

したがって、再就職先が決まっている場合、お金を受け取るまで最短2ヶ月です。

 

お金は何に使ってもよいの?

転居費用や講習参加費用など、再就職に必要な経費が対象となります。

では「生活費や携帯電話代は?」となりますが、原則的には対象となりません。

しかし、使いみちはあくまで自己申告。

証明する領収書や契約書等の提出は不要です。

なので、何に使っても分かりません。

 

茨城県のように、都道府県によっては、領収書の提出を求める県があるので、気を付けてください。

詳しくは「再就職準備金+(お住まいの都道府県名)」で検索してチェックです。

 

2年間の継続勤務が出来なかった場合は?

再就職後2年で返済免除となりますが、2年たたずに辞めた場合が気になります。

・介護の仕事をやめた → 返済が必要

・介護の仕事をやめて、別の業種に転職した → 返済が必要

・介護の別の職場に転職した → 返済免除

 

今の仕事をやめ、介護の別の職場に転職した場合に限り、継続勤務とみなされ免除対象となります。

ただし「速やかな転職」が条件となり、「職場変更届」の提出が必要です。

 

毎年1回「業務従事証明書」を提出します。

証明書に書かれた業務期間が2年間で合計360日を超えれば返済免除です。

また病気や出産等による休職がある場合は、返済猶予を申請することも出来ます。

 

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今日はここまで。
最後までお付き合いいただきありがとうございました