こんにちは、Kotobukiです。
事業会社で介護福祉部門の役員をしながら、こちらのブログを書いています。
本日は「シニアボランティア・ポイント事業」について書きたいと思います。
シニアボランティア・ポイント事業とは、高年齢者(65歳以上)のボランティア活動を支援する仕組みであり、国(厚生労働省)がその管轄をしています。
介護施設や児童施設(保育所)でボランティア活動に参加するとポイントが貯まり、貯まったポイントに応じて金券や現金と交換することができる仕組みです。
シニアがボランティア活動を通して、生きがいの創造や、自身の介護予防や健康増進、社会的孤立の防止、地域を支えるボランティア人材の増加、人手不足に悩む施設の人材確保等を目的とし、市町村単位で運営されています。
シニアボランティア・ポイント事業の名称
名称については、市町村により様々な名前が付けられています。
「介護サポーター事業」「シニアボランティア・ポイント事業」「高齢者いきいき活動ポイント事業」等、名称は異なりますが、同じ趣旨の制度です。
シニアボランティア活動の流れ
活動の流れは主に次の通りです。
1.研修の受講
シニアボランティアを始めるには、初めに研修受講が必須です。
研修は、町により違いはありますが、およそ毎月開催されています。
研修は半日程度の簡単なもので、コロナ禍の中ではオンライン開催もされました。
「ボランティア活動の心構え」や「ボランティア活動の始め方」等、基本的な内容が中心です。
ちなみに受講費用は無料です。
2.ボランティア登録
研修受講後にシニアボランティアとして登録されます。
これで晴れて、ボランティア活動できるようになります。
民間ボランティアに研修・登録は不要です。
あくまで、本事業が対象です。
3.ボランティア活動の申し込み
登録が完了すると、ボランティアの受入が可能な施設が紹介されます。
お住まい近くや、関心のある事業所等、ボランティア活動したい受入施設の担当者へ電話連絡を行い、活動日や活動内容について相談する流れが一般的です。
大阪市のケースですと、約500の介護施設と約150の保育所が受入施設として登録されていました。
これくらいの数なら、お住まいの近くでも施設が見つかるでしょう。
4.施設でのボランティア活動参加とポイント付与
予定日が来ましたら、実際に施設で活動します。
活動中に万が一ケガをした場合や、利用者の方にケガをさせるなどにより損害賠償責任を負った場合は、公的な保険が適用されます。
ボランティア活動が終われば、その内容・時間に応じて、ポイントが付与されます。
5.ポイント換金
一定以上のポイントが貯まれば、換金される仕組みです。
大阪市のケースですと、2時間未満のボランティアで1ポイント。
1ポイント100円で換金できる仕組みです(但し年間上限8,000円まで)。
決して大きな金額ではありませんが、あくまでボランティアと考えれば妥当な線ではないでしょうか。
シニアボランティアの活動内容
シニアボランティア・ポイント事業に受入施設として登録されているのは介護施設と保育所の2つ。
1. 介護施設の場合
介護施設で行う仕事は、次の通りです。
・行事・レクリエーションの補助
・話し相手
・食事介助の補助(テーブル拭きや配膳)
・入浴介助の補助(洗髪等)
・清掃・整理整頓
・施設内移動や外出の補助
・洗濯や洗濯物の整理
・ベッドメーキング
もちろん施設によって、仕事に若干の違いはあります。
全てを担当するというよりは、上記の一部を担当することになりそうです。
2.保育所の場合
保育所の場合も、仕事内容は介護施設と大差はありません。
・行事・遊び等の補助
・安全確認
・給食やおやつの提供補助(テーブル拭きや配膳等)
・花壇や菜園の手入れ、水やり
・清掃・整理整頓
・外出(散歩や遠足)の補助
・洗濯や洗濯物の整理
お近くのシニアボランティア・ポイント事業の見つけ方
インターネット検索にて、「シニアボランティア・ポイント事業+(お住まいの都道府県)」あるいは、「シニアボランティア・ポイント事業+(お住まいの市)」で検索してみてください。
おそらく、県や市のHPで紹介されています。
ボランティアから仕事へ
シニアボランティア・ポイント事業の狙いは、シニアの社会参加や生きがいつくりですが、もう一つ、人手不足に悩む介護施設や保育所の人材確保の側面もあります。
日本は高齢化が進み、介護を要する人が増え続ける反面、労働人口は減少を続け、不人気業界である介護の人手不足は深刻です。
厚生労働省は、介護ロボットや外国人労働者とあわせ、社会経験が豊富で、家族の介護経験もある高年齢者の登用が、介護業界の人手不足の問題を解決する起爆剤になると期待しています。
このあたりは、以前にこちらの記事で詳しく書いていますので、あわせてご覧ください。

ボランティア活動を通じて関心を持ったシニア層が、新たな仕事として介護職を選んでもらえれば、シニアボランティア・ポイント事業の成功と共に、介護業界の人手不足問題解決の一助となります。
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今日はここまで。
最後までお付き合いいただきありがとうございました