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私の腰痛との付き合い方・緩和・軽減方法

こんにちは!Kotobukiです
事業会社で役員をしています。

今回のテーマは、「腰痛との付き合い方」です。
私の腰痛歴は、およそ30年。
慢性的な腰痛を抱えています。
自由の利かない身体に、悲観的になった時もありましたが、この5年くらいは上手に痛みと付き合えるようになりました。

 

今回の内容は、ベテラン腰痛持ちの私の、腰痛との付き合い方・緩和・軽減方法をまとめました。

腰痛は千差万別。
人によって、症状の出方や原因は様々です。
私の書く事が、全ての人に当てはまるとは思っていません。
しかし、少しでもヒントになれば、書いた意味があるのかなと思っています。

 

私は医師でも整体師でも、運動トレーナーでもないので、専門的な知見は乏しく、あくまで自分の体験に基づく内容です。

しかし、自分なりに試行錯誤してきた気付きは、私自身の腰痛生活においては効果がありましたので、もしかしたら慢性的な腰痛を抱えている人のヒントになるのではないかなと考えています。

 

この記事で書く腰痛とは

この記事で書く腰痛とは、「非特異的腰痛」を指しています。

世界の腰痛診療ガイドラインは、腰痛を次の3種類に分類しています。

① 生命を脅かすような重篤な病態や緊急を要する疾患
② 神経根症状(神経痛、しびれ、麻痺、便失禁、性機能障害など)のある腰痛
③ 非特異的腰痛(神経根症状の無い腰痛)

生涯で人の約80%が経験する腰痛、そのうち約85%は③の非特異的腰痛です。

 

次の章で書いていますが、私は非特異的腰痛を約20年経験、その後に神経根症状(神経痛と手足のしびれ)が出て、慢性化しました。
神経根症状は、それほど重度なもので無いと思います。

非特異的腰痛症は原因の特定が難しく、処置を放置しがちです。
そのため慢性化しやすく、結果的に神経根症状を伴う腰痛になります。

また腰痛の症状としては、腰椎捻挫(全体の70%)、椎間板ヘルニア(4%)、腰椎すべり症(2%)などがあげられます。
腰椎捻挫とは、いわゆる「ギックリ腰」です。

 

 

私のこれまでの腰痛の経緯

10代の頃の腰痛

症状:なし

10代に腰痛はありませんでした。

ただし「足を組む」「寝る時はうつ伏せ」「背筋を伸ばして胸を張って立つ」、この3つのクセが、後に私の腰に影響を及ぼしたと考えています。

それから大学に入学、アメフトを始めました。
決して大きなサイズでなかった私が、大柄の選手に当たり負けしなかったのは、人並以上に背筋力があったからだと思います。

 

20代の頃の腰痛

症状:腰椎捻挫(ギックリ腰)
処置:基本的に放置

初めてギックリ腰になったのは23歳の頃です。
アメフトを辞めた後、運動らしい運動もせず、怠惰な生活で急激に筋力が落ちました。

当時ネットもなく、痛くて動けないので、とにかく家で寝ていました。
2週間ほど経過して動けるようになり、近くの整形外科へ行きました。
そこで「ギックリ腰」と言われましたが、その時には痛みもほぼ引いていたので、確かシップを貰って終わりです。

そんな事を20代のうちに、2~3回続けたと思います。

 

30代の頃の腰痛

症状:腰椎捻挫、頸椎捻挫
処置:整形外科、接骨院やカイロプラクティック(様々な処置を試す)、腰をコルセットで固定

30代の頃は、毎年のようにギックリ腰になりました。

しばらく安静にし、痛みが引けば、元の生活に戻る事の繰り返しです。
この頃は「自分は腰が悪い」と自覚があり、周囲の紹介で接骨院やカイロプラクティックに通いました。「薦められて行く」スタンスです。

また腰痛と共に、頸椎捻挫にもなりました。
いわゆる「寝違え」というやつで、朝起きたら首が回らず驚きました。

整形外科でレントゲンを撮ると、背骨の湾曲が人と比べて少なく、それが原因と言われました。

 

40代前半の頃の腰痛

症状:頸椎と腰椎の椎間板ヘルニア、腰痛の慢性化、手や膝のしびれ
処置:整形外科、リハビリテーション、接骨院、鍼灸院、コルセット常時装着、運動療法

ヘルニアは「首」からです。

いつものような「寝違え」の痛みに、いつもと違う二の腕をナイフで刺されたような激しい神経痛がありました。

首と腕の痛みは、どんどん酷くなり、3日間を不眠で過ごしました。
痛みで横になる事すらできず、椅子に腰かけ睡魔でウトウトするのですが、首を垂れると激痛が走り、飛び起きる事の繰り返し、4日目に1時間ほど眠れて、少し救われました。

痛みと不眠で、精神的にかなり追い詰められました。

首の痛みは約1ヶ月続きました。
その間、整形外科と鍼灸院に通いました。

整形外科ではMRIを2度撮られ、結果「頸椎椎間板ヘルニア」「安静にしてください」で終わり。診察時間は1分程度でなかったでしょうか。

整形外科は役に立たないどころか、かえって悪化したと私は考えています。(後述します)
出来れば実名で書きたいくらいで、今も病院の前を通ると、その時の事を思い出し、怒りがこみあげてきます。

鍼灸院も治療効果は無かったです。

結局のところ、椎間板ヘルニアも急性期は特に何も対処のしようがないのです。
しかし、骨格のつくり、私の身体に起こっている事、専門書を見せながら、鍼灸師さんが説明してくれました。

でもこの鍼灸師さんのお陰で、初めて自分の身体と科学的に向き合えた気がします。

 

首の痛みが治まって約1ヶ月後。
今度に、これまで経験したことのない激痛が腰に走りました。

私の仮説では、頸椎ヘルニアで身体のバランスが崩れ、そのしわ寄せが弱い腰に来たのかなと考えています。

前と違う整形外科でMRIを撮り、今度は腰椎椎間板ヘルニアと診断されました。
同時に、病院併設のリハビリテーションに通うことになりました。

そこで担当についてくれた理学療法士さんから、色々と教わったことが、その後の私の腰痛との付き合い方に、大きな影響を与えました。

若い方でしたが、間違いなく私の腰痛の師匠です。

しかし、このヘルニア以降、私の腰痛は慢性化しました。
また手に痺れが僅かですが残りました。
膝にも常にではないですが、痺れがあります。
冒頭にお伝えしたように、神経根症状のある腰痛となりました。

上半身を自力で支えることが出来なくなり、常時コルセットを装着して仕事へ行きました。

コルセットに頼ると、筋肉を使わないようになるので酷くなるよと言われましたが、急性期の強烈な痛みを脳が憶えていて、怖くて手放せなかったです。

 

40代後半の頃の腰痛

症状:腰椎の椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、腰痛の慢性化
処置:ペインクリニック、運動療法

40代後半に入って、師匠から教わった腰痛との付き合い方を実践(後述します)し、腰は随分と快方に向かいましたが、それでも2~3年に一度は激痛に襲われました。

その頃は、仕事が忙しく、休む訳もいかず、以前に鍼灸師さんから教えてもらったペインクリニックへ神経ブロック注射を打ちに行きました。

神経ブロック注射は、とても効果がありました。

今までの痛みが嘘のように、動き回れる魔法のようです。
トップアスリートが膝や腰に注射を打って試合に臨むのは、おそらくこんな事なのでしょう。確かに、痛みを完全に消してくれます。

なので、腰痛の急性期に最も効果的な方法は、神経ブロック注射だと思います。

ちなみに、注射自体は背骨に打つので、耐えられないほどの痛さです。
また痛みを麻痺させているだけで、根治している訳でないので念のため。

 

そして、このペインクリニックの先生が、2人目の私の腰痛師匠となりました。

失礼ながら患者の少ないクリニックで先生に時間がたっぷりあったのと、1人目の師匠から教わった事で、自分なりに知識があったので、更に知識を深めることが出来たのだと思います。

 

その中で、私のMRI画像を見た先生が、「同世代のヘルニア患者と比べ、椎間板は残っている」と言ってくれた事が、私にとって「黄金ワード」となりました。

椎間板ヘルニアは、背骨の骨と骨の間にある椎間板の一部が飛び出して神経に当たり、痛みやしびれが出る病気です。

「他の人と比べて悪くないよ」、たったそれだけの事ですが、これまで悲観的に捉え、一生腰痛と付き合わないといけないと思っていた自分が、まだまだ良くなるのではと、希望をもらったのです。

その日のうちに、それまで常時装着していたコルセットを捨て、これからは医者や接骨院に頼らず、自分の腰は自分で治す、そのように決心するにいたりました。

 

現状(50代)の腰痛

症状:腰痛の慢性化(軽度)、腰椎捻挫
処置:運動(ランニング、ストレッチ、ウォーキング、筋トレ)

ペインクリニックの先生から「悪くない」と言われて以降、私は病院にも接骨院にも一度も行っていません。

その間も、たまに頸椎捻挫になりましたし、軽度ですが常に腰痛はあります。
それでも、以前と比較すると各段に良くなっています。

 

具体的な変化をあげてみます

・腰痛捻挫(ギックリ腰)になる回数が減った
・腰痛捻挫(ギックリ腰)が軽度になった
・日常の腰痛が、あまり気にならないレベルになった
・腰を自分の筋肉で支えている感覚がある
・コルセットが不要になった
・腰を気にせず、走れるようになった
・腰を気にせず、軽い筋トレが出来るようになった
・ホテルの柔らかいベッドでも寝られるようになった

このようになったのも、私が腰痛に対して正しい知識をつけ、医者やコルセットに頼らず、自分で腰痛に向き合い、付き合えるようになったからです。

2人の師匠には感謝しかないです。

 

では、後半部分は、私がどのように腰痛に関する知識を付け、腰痛を付き合い、軽減していったかをまとめたいと思います。

私の腰痛は残念ながら100%完治しているとは言えませんが、それでも、50代の今からでも、もっと良くなると前向きに考えられるようになりました。

 

腰痛の原因

医学的には未だ解明していない腰痛の原因ですが、医師や理学療法士含め各方面からの研究により、私は次の2点ではないかなと考えています

① 間違った身体の使い方をすることでバランスが崩れ腰痛が発生する
② 自身のメンタルの問題により腰痛が発生する

それぞれどういうことか、見てまいりましょう。

身体のバランスと腰痛の関係

人の身体は、よく家の造りに例えられます。

胸郭(肋骨)が屋根、骨盤が家の土台となる基礎、そして胸郭と骨盤をつなぐ腰椎は柱です。

屋根や基礎に歪みがでると、その間で支える柱に負荷がかかります。

胸郭(肋骨)や骨盤の歪みの影響を受ける腰は、人間の身体の中で最もストレスを受けるのです。

いま腰痛で悩んでいる人の多くは、知らず知らずのうちに身体に歪みが出ていて、それが原因となっています。

「肩の高さに左右差がある」「猫背と昔から言われている」。

このような方は、胸郭が歪んでいる可能性があります。
そして胸郭が歪むと、背骨で一体となっている腰椎は正しい位置を保てなくなり、関節内の一カ所に圧がかかり腰痛の原因になると言われています。

 

「靴底の減り方が左右で違う」「骨盤の高さが左右で違う」。

このような方は、骨盤が歪んでいる可能性があります。
そして骨盤が歪むと、骨盤と一体となる腰椎にストレスがかかり腰痛の原因になると言われています。

 

したがって、腰痛を引き起こす原因となる胸郭や骨盤の歪みを正しい位置に戻してあげることが腰痛の軽減方法だと私は考えています。

しかし胸郭・骨盤と腰痛の関係は、まだ科学的には解明されていません。
整形外科でそのような診断、処置を受けることがないのは、科学的な根拠がないからです。

しかし、私は医師ではないですし、バランスを整えたことで私の腰痛は改善されたので、私には腰痛と胸郭や骨盤の歪みに因果関係があると考えています。

 

メンタル・心と腰痛の関係

腰痛が慢性化する原因として、「恐怖-回避モデル」の悪循環が報告されています。

これは、ギックリ腰などの激痛経験に、医師が過度に強調した診断所見、インターネットサイトや知人から聞かされる過激で危機感を煽る情報(腰痛と生涯付き合っていかねばならない、〇〇はヘルニアの手術をしたけど治らない等)が加わり、痛みに対して不安感や恐怖感、抑うつ感を持ってしまい、過剰な回避行動をとってしまう事を指します。

この過剰な回避行動が、かえって運動機能を低下させ、腰痛を悪化、慢性化させる原因になると言われています。

私自身も経験しましたが、例えば、痛みの恐怖感でコルセットが手放せず、筋力が低下する事例が当てはまります。

 

もうひとつは、腰痛にはストレスが大きく影響すると言われています。
日常生活におけるストレスを軽減することも、腰痛対策には効果的と言われています。

このように腰痛原因は、「日常の生活習慣で身体のバランスが崩れている」「痛みにより心のバランスが崩れている」だと思うので、それぞれの対処法を次以降で書いて参ります。

 

腰痛との付き合い方・緩和・軽減方法

腰痛に関する正しい知識を得る

この記事を読まれているなら、おそらくネット検索で腰痛に関する情報を集めてらっしゃる方だと思います。

なので、これを書く必要はないかもしれませんが、腰痛に関する正しい知識を得ることが第一歩です。

自分が言うのもなんですが、情報の取捨選択は重要です。

商品のセールスにつなげたい個人ブログやヘルスケア関連サイトは敬遠した方が賢明です。

 

私が参考にしているサイトやYouTube動画をご紹介します。

 

■医療法人メディカルフロンティア
https://mdf.or.jp/

 

 

自身の腰痛の現状を知る

過度で根拠のない不安や恐怖感は、腰痛に禁物です。
不安や恐怖感の払拭は、自身の現状を正しく知ること以外にないと思っています。

私にとって転機は、MRIの画像を見た先生から、「同年代と比べた酷くない」と言われた、たった一言です。

これがもし、画像なく「あなたは酷くない」と言われても、おそらく納得できず、今もコルセットを腰に巻いて不安な毎日を過ごしていたことでしょう。

転機は先生の言葉ですが、MRI画像があってこその転機です。

なので、まずお薦めしたいのは、自身の現状を正しく、可能な限り正確に知ることです。

正しく知る方法としては、レントゲン、MRIなど画像診断があります。

ただし、非特異的腰痛(神経根症状の伴わない腰痛)の場合、画像診断で原因が特定できないケースが大半なようです。

私は椎間板ヘルニアになって、初めてMRI画像で症状を確認できたくらいなので、慢性化してから(遅い)です。

 

次に腰痛の原因となる骨盤や胸郭の歪みを、正しく自分で把握することは難しいです。

なので、理学療法士さんや運動トレーナーの力を借りることになります。

私自身は、腰椎椎間板ヘルニアで通った整形外科の併設リハビリテーションセンターで、理学療法士さんより身体の歪みの診断を受けました。

 

こちらの電子書籍では自分で把握する診断法が書かれています。
書籍の中でも書かれていますが、やはり自力で把握する難易度は高く、とはいえ身体の歪みや運動療法について、分かりやすく書かれていますので、知識を蓄える上でおすすめです。

 

自分の身体の使い方を変える

自分の身体の正しく使い、動かすことができれば、身体の歪みの矯正にも役立ち、腰痛の緩和・軽減に役立ちます。

人は大別すると、たった3つのことを1日の中でしています。

それは、「寝る」「座る」「立つ」の3つです。立つは、「歩く」や「走る」「階段を上がる」などに細分化できます。

「寝る」「座る」「立つ」を、それぞれ正しいフォームで行う必要があります。

詳細については、それぞれ長くなりそうなので、別の機会を設けたいと思います。

私自身は、正しく座るため、家のリビングの椅子を買い替えたり、運動トレーナーについて、歩き方のレッスンを受けたりしています。

座ることの多い今の時代、座ることが原因で腰痛を起こしている人が多いように思います。そもそもですが、まずは「立つ」時間の確保からスタートです。

 

1日24時間の中で、「寝る」「座る」「立つ」に、それぞれどれくらいの時間を割いているか、ご存知ですか?

アップルウォッチのCMをご覧になっていると思います。

3つのカラフルな輪が運動を動機付けている、あのCMです。

アップルウォッチとiPhoneを繋げれば、あなたの1日の身体の使い方をトラッキング(記録化)してくれます。

ある日の私の1日は、トラッキングするとこんな感じです。

・寝る 7時間
・座る 15時間
・立つ 2時間

これをご覧になられた皆さんは、どのように思われましたか?

座る時間が長い? 立つ時間が少ない?

意外かもしれませんが、これが私のようなサラリーマンの標準的な身体の使い方です。

特にリモートワークが広まり、ますます歩く(立つ)事が少なくなりました。

「座る」は、他の2つと比べて歪みを引き起こし、より腰にストレスがかかります。

リモートワークになって腰痛で悩む人が増えるのが、私の仮説です。

アップルウォッチで日々、行動をトラッキングしています。

とりあえずは、「立つ」時間の目標を1日4時間に設定し、CMのように1駅手前で降りたり、階段を使うようにしています。

3つの輪でアップルウォッチは褒めてくれますよ。

実は、アップルウォッチは健康に不安や関心の高い、40代以上のサラリーマンこそ持つべきもというのが、私の考えです。

 

腰痛への認知を変える

不安感や恐怖感、抑うつ感が腰痛に与える影響は先述の通りです。

本来なら患者に安心や自信を与えるのは医師の役目だと思うのですが、残念ながら多くの整形外科医がその役目を果たせているとは思えません。

だから、医師の代わり自分自身で安心や自信を与える事が大切です。

 

「認知」とは、モノの見方や考え方のことです。

我々は、モノゴトをありのままに見ているのではなく、自分のフィルターを通して見るクセがあります。自分の見方を変えることで、モノゴトは別の角度から見ることができ、その結果、行動や感情を変えることができるのです。

例えば、「ギックリ腰になってしまうと1ヶ月は動けなくなる」と考えるのか、「ギックリ腰になっても1ヶ月後には元気になる」と考えるのか、事実(ギックリ腰で1ヶ月の安静)は同じでも、認知に違いが生じます。

この「認知」は、「感情」や「行動」とリンクします。つまり、認知の違いは、感情や行動の違いを生み出します。

私の場合は、師匠から「同年代と比べて酷くない」と言われたことで、それまでの自分の腰痛に対する認知が変わり、コルセットを外し積極的に運動するよう行動が変わりました。

【以前の考え方】

自分の腰痛は酷い

コルセットを巻いて、これ以上に酷くならないようにしたい

常に安静に。腰に負担のある運動はできない

 

【新しい考え方】

同年代と比べ酷くない

今からでも遅くない

酷い腰痛がおきても1ヶ月の辛抱
たかが1ヶ月のことで、残りの11ヶ月を無駄に過ごしたくない

 

認知行動療法は、自己の認知を変えるのに役立ちます。

言葉を聞けば難しいように聞こえますが、簡単に言えば日記を付けるようなもの。構えずに、自分が出来る方法で日々の行動と気付きを記録していきましょう。

運動と痛みの関係を調べ、行動の種類や量が必ずしも痛みを悪化させる訳でない事を理解し、腰痛の軽減や運動量の増加につなげています。

 

ストレスをマネジメントする

認知行動療法で日記を付ける?

私にはどうも苦手で、続ける自信がありません。

私と同世代の男性サラリーマンも、苦手な方が多いのではないでしょうか?

 

ストレスと腰痛の関係が言われている以上、腰痛を克服するにはストレスマネジメントは重要です。

出来ればストレス状態を可視化したい、記録化したい私としては、これもアップルウォッチの機能が役立ちます。

アップルウォッチでは、心拍数とあわせて心拍変動を常時トラッキングしています。

心拍変動とは、心臓の鼓動の間隔における変化をあらわしたものです。

心拍変動はストレスレベルの影響を受けています。ストレスにさらされている時は、心拍変動が下がり、そうでない時は心拍変動が上がる研究結果もあります。

この心拍変動をウォッチしつつ、通常と比較して下がった場合に、何かストレス要因があるのか、自分なりに内観することにしています。

これなら、日記をつける習慣のない男性サラリーマンでも、何とかやっていけそうです。

 

心拍変動とストレスの関係については、自分のデータをトラッキングしつつ、改めてご紹介したいと思います。

 

歪みの原因となっている生活習慣を変える

胸郭や骨盤の歪みによる腰椎への負担が、腰痛の原因となることは先に書いた通りです。歪みを矯正するなら、歪みの原因となる日常の生活習慣を改める事です。

人にはそれぞれ生活習慣があります。あなたの歪みは、生活習慣による長年の積み重ねで作られてしまっているかもしれません。

例えば、日常的に足を組む人なら、骨盤が前後左右に歪んでいて間違いないでしょう。

重いビジネスバッグを常に右手で持つ人、右肩に掛ける人なら、左右の肩の位置が違っているかもしれません。

あるいは、リビングの椅子の脚の長さが、自分の足より長ければ、骨盤は常に前倒しの状態になっているかもです。

ガニ股で歩く人なら、常に骨盤は外に開くように負荷がかかっているはずです。

運転時の姿勢も腰痛に大きな影響を与えます。

だって片足だけをあげたままで何時間も過ごすのは、どう考えても自然の姿勢ではありません。

タクシー運転手に腰痛持ちが多いのも、そういう事だと思います。

 

まずは自分の身体の歪みを知りましょう。

身体の歪みは、リハビリテーション科の理学療法士さんの診断を受けることが得策です。

次に自分の生活習慣の中で、歪みの原因となっていると考えられるものをピックアップしてみましょう。

家族や友人からのアドバイスで、自分では気付かないクセが発見できるかもしれません。

私の場合も、歩行時に右足が外回りで前に出て来るなんてことは、理学療法士さんから指摘されない限り、気付かなかったですし、パソコンを打っている時は肩に力が入り、首が前に突き出るようになっている事も、妻からの指摘で初めて分かったことです。

自分が思っている以上に、日常生活で様々なクセがあるかもしれません。

 

自分の身体の歪みと生活習慣のクセを知ることができれば、次は歪みの原因と思われる生活習慣を変えましょう。

長年の習慣を変えることは並大抵なことではありません。

でも、身体のクセを変えることで、確実に腰痛も緩和されます。

 

股関節の衰えを予防する

股関節は、人の身体を支える重要なパーツです。

股関節はタイヤのサスペンションのように、人の動きに対して細かくバランスを取り、余計な力が腰にかからないよう、力を吸収・分散させて逃すようにしてくれています。

 

ところが加齢と共に、タイヤのサスペンションは硬く、かつ弱くなります。

すると、これまで吸収して逃してくれていた力が、ダイレクトに腰にかかることになり、それが腰痛の原因となります。

したがって、股関節を鍛え、加齢による衰えを予防することで、腰の負担を軽減することができます。

 

股関節を鍛えるなら、ストレッチと適度な運動です。

ストレッチで股関節周りの柔軟性を維持することと、運動により股関節周辺の筋肉をつけることです。

私の場合、週に2~3回はジョギングをするようにしています。

ジョギングは、もちろん腰への負担もあり、リスクもありますが、それ以上に股関節の柔軟性を高め、周辺の筋肉を鍛える効果があると思うので、私の腰痛はジョギングに救われています。

 

自然のコルセット インナーマッスルを鍛える

意外に聞こえるかもしれませんが、腰を良くしたいなら、お腹を鍛えることです。

腰の悪い人に、お腹を突き出したように歩いている人が多いのは、お腹と背中の筋肉のバランスが悪くて背筋過多になっているからです。

私が理学療法士さんから指摘を受けた事ですが、後ろから押す力(背筋)と、前から押し返す力(腹筋)のバランスが崩れ、背筋に偏ることでお腹が突き出た形になります。

より背筋に負荷がかかり続けると、腰痛の原因となります。

コルセットを持っている人なら分かりますが、コルセットはお腹の部分を絞ります。腹筋で押し返すことで、安定させバランスを取ります。

でも、急性期ならともかく、常にコルセットに頼っていると、腹筋がどんどん弱くなっていき、やがて自力で腰を支える事が出来なくなってしまいます。

自分自身で、筋肉のコルセットを巻き付けることが必要です。

 

腹筋を鍛えると聞くと6パックの腹筋をイメージしがちですが、むしろ腰痛に重要なのはインナーマッスルです。

インナーマッスルの鍛え方は、YouTubeなどでたくさん紹介されているので参考に。無理のない程度に、腰が痛くなる前にやめるようにして、毎日コツコツ続けていきましょう。

 

筋トレも大事ですが、私の場合は、むしろ歩いている時、座っている時など、日常生活において、お腹に意識をおいています。意識すると、それが脳に伝達されて、脳から腹筋を使うように指令を出してくれます。

日々意識しているだけで、私の腹筋は、かなり鍛えられたと感じています。

 

腰痛対策にお薦めしない方法

コルセット

ここまで何度も書いているように、コルセットは自力で腰を支える力を失くし、症状を悪化、慢性化させる原因となります。

痛みの酷い時、どうしてもという場合を除き、コルセットの世話にはならないようにしましょう。

 

電気や牽引

リハビリで電気と牽引だけをする整形外科がありますが、そんなヤブ医者には、二度と行かないようにしましょう。

あくまで私の経験によるものですが、電気、牽引は何の効果も無いと言えます。

リハビリテーション科は、ここまで紹介しているように、自分の身体の歪みに気付き、生活習慣の改善の一歩を踏み出す助けを求める所であり、電気を当てる所ではありません。

 

急性期の過剰な安静

急性期に、ずっと寝ているような過剰な安静を薦めない医師や理学療法士もいるように、私自身の経験でも、可能な限り早く、多少の痛みはある中でも日常生活に戻した方が、治りが早いように感じています。

 

手術

私自身、手術を経験してないため、その是非を断言する事は出来ませんが、可能であれば手術は回避した方が良いように思います。

手術の成功によって、腰痛への不安感や抑うつ感が払拭され、腰痛を二度と起こさない運動療法に取り組めるなら、それもひとつの考え方ではありますが、結局のところ再発の不安に苛まれることとなりそうです。

 

今日は、このあたりで。

最後まで、お付き合いいただきありがとうございました。