クラウドSaaS系企業が気になる人「具体的な仕事内容が知りたい。これからクラウド業界へ行ってみたいけど、未経験の自分が転職できるのかな?」
そんなクラウドSaaS系企業を研究中の方や、これから転職活動へ入る方の疑問に答えます。
本記事の内容
クラウドSaaS系企業の仕事内容は5種類あります
業界未経験からクラウドSaaS系企業へ転職するには
この記事を書いている私は、人事コンサルタントとして20年のキャリア、その後は事業会社で役員をしています。
今の事業会社でクラウドサービスを立ち上げに携わり、そして見事に失敗&撤退(苦笑)
クラウドサービスの可能性、そして事業の大変さも身をもって知り得る立場です。
こういった経験から情報をまとめようと思います。
今回のテーマは「クラウドSaaS系企業の仕事内容」について。
クラウド系企業の採用ページを見ると、難しい言葉、特にカタカナが多く、初心者の方にとってはハードルが高い。
具体的な事例を交えつつ、初心者でも分かるように解説すると同時に、業界未経験者が入社する上でのヒントになればと思います。
クラウドSaaS系企業の仕事内容は全部で5種類
次の5種類です。
① サービス開発
② 直接営業
③ 代理店営業
④ カスタマーサービス
⑤ マーケティング
もちろん他に経理や人事の仕事もあるし、①から⑤の仕事が更に細分化されている会社もありますが、およそこの通りかと。
概要、ざっくりした仕事の流れを順番に解説しますね。
①サービス開発の仕事内容
言葉のとおりですが、クラウドサービスを開発するエンジニア(技術者)の仕事ですね。
エンジニアは、その役割で大きく「フロントエンドエンジニア」と「サーバーサイドエンジニア」、「インフラエンジニア」の3つに分かれます。
クラウドサービスの場合、Webマーケティングと切っても切れない関係にあるため、より営業に近い「ウェブ開発のエンジニア」も加わりますね。
私の会社の場合は、小さな組織なので、フロントエンドエンジニアが時間を作って手伝ってくれていました。
サービス開発の流れ

フロントエンドエンジニアが、Webデザイナーのデザインを元にサービスの開発やカスタマイズを行います。
このサービスの中で、目に見える部分を担当するのがフロントエンドエンジニア。
ちなみに、フロントエンドエンジニアがUIデザインも兼務する場合も。
彼らに落ち度がある訳ではないですが、フロントエンドエンジニアにデザインを任せれば、傾向として堅く、地味で、複雑になります。
一方サーバーサイドエンジニアは、サービスに関するデータを管理したり、裏側で行う処理プログラムの開発を行います。
日頃、ユーザーが意識しない地味な部分を担いますが、クラウドサービスを運用する上では、大事な基礎を担っています。
最後にインフラエンジニアは、システムの運用や、通信ネットワーク管理など、サービスを安定的に稼働させる、裏方ですが大切な仕事です。
プログラマーの仕事内容や、初心者からプログラミングを学習方法など、「全く何からすれば良いのか分からないよ!」という方なら、プログラミングスクールのオンライン説明会、もしくは無料カウンセリングから始めてはいかがでしょう?
プログラミングスクールのおすすめと言いますか、メジャーなスクールを2校、紹介しておきます。
とりあえず30分ほどのオンライン説明会を聞くだけなら、自宅から手軽に費用もかかりません。
・自宅で学べるオンラインのプログラミングスクール【TechAcademy】
・テックキャンプ :転職できなかったら全額返金制度あり
②③営業の仕事内容
クラウドサービスの営業は大きく2つに分かれます。
・直接営業・・・企業や行政などへクラウドサービスを提案する仕事
・アライアンス営業・・提携する代理店や販売パートナーを開拓する仕事
クラウドSaaS系企業の場合、自社に多くのセールスマンが在籍しているイメージはありませんね。
ユーザーは全国に広がるため、1件1件を直接営業するのは非効率です。
大手クライアントを中心にカバーすることになります。
したがって自社に代わる販売ネットワークを構築するので、これら販売代理店を開拓するのも営業の仕事です。
無料サービス部分が充実するなどして、ほぼ営業をおかずに無人で販売してしまう企業が多いのも、クラウドSaaS系企業の特徴です。
クラウドサービス営業の流れ
サービスへの問い合わせは、ウェブから、クラウドサービス系の展示会で、販売ネットワークから紹介が入ります。
あるいは自社でセミナーやイベントを企画して、その参加者の中から見込客を見つける流れもあるでしょう。
不動産販売や人材派遣会社のように、リストの上から順番に電話をかけ続けるような動きは基本的にしませんね。
問い合わせ先や見込客への商談や提案は、対面もあればオンラインも。
コロナ禍でもあるので、特にオンラインの商談比率が高くなっています。
業務内容を詳細に解説すると、複雑で混乱させるだけになるので、まず「イメージが湧くよう」と思っています。
詳しい内容は、各クラウド企業の求人情報をチェックいただく事になりますが、イメージしづらい求人情報を読み解くための入門記事の位置付けです。
独自の言い回しや言葉を各社で使うため、分かりづらいですが、簡単に言えばどこも同じような事を言っています。
④カスタマーサービスの仕事内容

チャットや電話、メールで寄せられる、法人・個人のユーザーからの、問い合わせ、質問、時にクレームなどに答えていきます。
サービス立ち上げ時は、専門スタッフを置くことができず、営業が兼務するケースもありますが、本来なら片手間では済ますことの出来ない、事業の成否を決める上での重要ポジションです。
カスタマーサービスは、もちろんユーザーからの問い合わせに答えるのが仕事ですが、ユーザー満足度を高め、お金を払ってくれるヘビーユーザーへと育成していく任務が裏側にあります。
また質問やクレーム内容から、機能追加やサービス改善の基礎となる貴重な情報を収集する仕事でもあります。最もユーザーに近い、重要な仕事です。
⑥ マーケティングの仕事内容

マーケティングの仕事は、その役割により大きく2つに分かれます。
・自社のサービスを知ってもらい、新しいユーザーを増やす仕事
・ユーザーの中からコアなファンを作る仕事
大企業でない限りは、この2つをマーケッターは兼務することとなります。
つくづく思うのですが、マーケティングは本当に総合力が求められる仕事です。
特にクラウドサービスの場合、人を介さずオンラインのコミュニケーションが中心です。
マーケティングとは単なる企画仕事でなく、成果=売上・利益が求められる仕事です。
総合力その①:自社の課題に応じた企画立案
認知度アップ、トライアル(無料)の拡大、有料サービスの提案、コアなファンの育成などなど。
クラウドサービスごとに「今の課題」は変わります。
認知度アップのためのウェブ広告は得意だけど、コアなファン作りは苦手とは、なかなかいかないのです。
総合力その②:コミュニケーション力
ユーザーの声を聞く、新しいサービスや機能を分かりやすくユーザーへ伝える、マーケティング企画の意図や内容を関係部署と調整する、これらいずれもコミュニケーションに関すること。
単にプレゼンが上手というだけでなく、双方向のコミュニケーション力が求められます。
未経験からクラウドSaaS系企業へ転職するには
未経験からクラウドSaaS系企業へ転職することは、そんなに難易度の高いものではありません。
ただしエンジニアを目指す方なら、最低限のスキルは必要かと。
先にご紹介したようなプログラミングスクールで学習する、もちろん独学でも大丈夫ですが、モチベーションを維持させるなら、強制的に学習環境をつくるのが賢明です。
そして転職活動は、「自分という商品を企業に売り込む営業活動」です。
積み上げてきた経験やスキルを企画書にまとめ、企業に提案するイメージです。
企画書に「あれが出来る」「これが得意」と羅列しても、それが相手のニーズと合致していなければ採用確度は上がりません。
特に業界未経験なら、「異業種での自分のこれまでの経験」と「相手のニーズ」の共通点を慎重にみつけ、プレゼンテーションする必要があります。
事例をもとに、相手ニーズを把握していきましょう。
相手のニーズを把握する

次に紹介しているのは企業のバックオフィスのクラウドSaaS「マネーフォワード」や、お金の見えるかアプリ「マネーフォワードME」を提供するマネーフォワードの、マーケティング職に求めるスキルです。
求めるスキル・経験
・当社のミッション・ビジョンを実現したいという強い想い
・マーケティング経験
・ITツールの利用経験(または利用に抵抗が無い方)
あると望ましいスキル・経験
・SaaSプロダクトの営業・マーケティング経験
・バックオフィス業務の経験あるいは準ずる知識
・数字に強い方
このうち業界未経験者は、「SaaSプロダクトの営業・マーケティング経験」は当然ながら該当しない。
そこで「SaaSプロダクトのマーケティングで求められる能力」と「現職で培った能力」の共通点や、もしくは「SaaSプロダクトのマーケティングで活かせそうな能力」を見つけるのです。
さらに踏み込めば、その企業のSaaSプロダクトのマーケティング課題を調べた上で、解決できるスキルが自分にあることを示すことが出来れば、例え業界未経験でも「ぜひ来てほしい人材」となりますね。
このように、現職とクラウドSaaS企業の仕事の共通点や類似点を見つけ、「当社でも活躍してくれそうだ」と期待感を持たす事が出来れば、採用確度は上がります。
クラウドSaaS系企業への転職にオススメな転職サイト・転職エージェント
最後にクラウドSaaS系企業への方法です。
もちろん各企業の求人サイトから直接応募も良いのですが、特に業界未経験からの場合なら、業界研究と採用ニーズを把握し、自分を売り込むプランを検討するところから始めましょう。
クラウドの業界研究なら、こちらの記事もオススメです。

転職エージェントへ一度相談をかけて、商品としての自分をパッケージングする所から始めましょう。
相談するエージェントは、次のようなところ(大手エージェント)が、まずは無難です。
業界最大手。日本最大の転職サイトなので案件が豊富です。クラウドSaaS系企業の求人もたくさんあるので、まずはここに登録しましょう。
こちらも大手、定番のマイナビです。20代向けの案件や、伸び盛りなベンチャー企業の案件が多く、登録して損しないはずです。
こちらも大手転職エージェント。若手第2新卒向けの営業系求人が多数なので、勢いのあるベンチャー企業に巡り合うチャンスが多いです。
エンジニア職なら専用の転職サイト・転職エージェントもありです。
大手ならそれなりの求人がありましたので、1つか2つ登録して、あとは業界研究です。
パソナ系のGeekOutや、業界大手のレバテックキャリア
あたりで問題ないでしょう。
試しに検索してみたところ、いずれもかなりのクラウド系企業の求人がヒットしました。
本日は、ここまで。
ありがとうございました。