転職

M&A業界未経験者の転職は転職エージェント一択説

未経験だけどM&A仲介会社へ転職できるかな?
これからM&A業界へ転職活動を始める方の疑問に答えます。

M&A業界未経験者は転職エージェントを使うべき

いきなり結論ですが「転職エージェントを使うべき」です。
特に業界未経験なら最善の策です。

そう言う私は人事コンサルタントとして20年のキャリア。
仕事柄、M&A仲介会社との付き合いが多く、業界の姿について客観的に語れる立場です。

 

私が転職エージェントを使うべきと断言する理由は次の通り。

・未公開の求人情報にリーチできる
・書類選考の通過率が上がる
・業界未経験でも転職できるようサポートしてくれる
・希望会社への入社にむけてプッシュしてくれる

 

転職エージェントとは、転職を検討している方と、採用を考えている企業の間に立って、転職成功を支援するサービス。求人動向や転職ノウハウに長けているアドバイザーが、求職者の転職活動をサポートするサービスです。

この転職エージェントは、入社が決まって初めて売上がたつ「成果報酬型」のビジネス。
逆に言えば入社が決まらない限り売上がたたないため、様々な見せ方やトークで、業界未経験なあなたを強く薦めてくれます。

注意点としては、売上のたちやすい、つまり入社しやすい会社を薦めてくることです。
場合によっては、「M&Aはやめておいた方がいい」「あなたはM&Aには向かない」など、もっともらしい理由をつけて、エージェントに都合の良い企業を薦めてくる場合もあるので、転職エージェント選びで失敗しないことが大切です。

 

M&A会社への転職 ポイントは3つ

未経験者がM&A仲介会社へ転職するうえでカギとなるポイントは3つです。

・自分にあったM&A会社の求人を引き出す
・M&A会社へ刺さる職務経歴書を書く
・面接で自分を採用するメリットを打ち出す

それぞれみてまいりましょう。

 

転職エージェントから希望の求人を引き出すには?

結論はたくさんの候補の中から選ぶことです。

使える転職エージェントは、次の3つのタイプ。

① 大手転職エージェント
② 個人や小規模の転職エージェント
③ 業界特化型の転職エージェント

それぞれの特徴や付き合い方を解説します。

 

大手転職エージェント

転職が初めての方にお薦めするのは大手転職エージェントです。
大手だけあり業界や職種を問わず、大量の求人情報を保有しており、その中にはM&A仲介会社からの求人も含まれます。
逆にデメリットとしては、エージェント個人の能力にバラツキがあり、場合によっては経験の浅い新人エージェントが担当につくことがあるため、サポートがありきたりな内容になることも。

でもエージェントがいくら優秀でも、そもそも紹介を受けられなければ、バッターボックスに立てない訳ですから、そこは割り切って付き合い、求人を数多く出してもらいましょう。

大手転職エージェントとしては、リクルートエージェントマイナビエージェント」「doda転職エージェントが該当します。

個人や小規模の転職エージェント

大手転職エージェントのOBが、個人や数名のスタッフで独立開業しているケースです。
社会経験が長い、過去に転職経験がある人は、個人の転職エージェントと付き合う事をおすすめします。

このタイプのエージェントは、多くがビズリーチにヘッドハンターとして登録されているので、ビズリーチから接触するのが一般的な方法です。

ちなみにビズリーチのヘッドハンター(転職エージェント)は、同社の社員でありません。ビズリーチに料金を払い登録されている約3700名(2020年9月時点)の個人や小規模のエージェントです。

このタイプの転職エージェントの特徴は、経験が豊富で、ひとつの相談に丁寧に応えてくれるケースが多いこと。

M&A仲介会社の実績があるエージェントなら、さらに経験を踏まえた転職のコツをしっかり教えてくれるでしょう。

一方で個人のため、相性が合う・合わないがでます。
中には個人の経験による価値観を押し付けてくるエージェントもいますので、振り回されず、付き合う相手は選びましょう。

良い転職エージェントと巡り合うことができれば、その後も最良のキャリアアドバイザーとして長く付き合うことができるでしょう。

 

業界特化型の転職エージェント

業界事情をリアルに理解し、入社に向けて最適な求人情報やアドバイスを提案してくれる期待が持てるのは業界特化型の転職エージェントです。

【アクシスコンサルティング】はコンサルティング業界に特化した転職エージェントです。
こちら、やや上級向けとなるので、初めて転職する人には使いにくいかもしれません。

業界に特化した転職エージェントの場合、エージェント自身がコンサル業界やM&A業界出身の場合が多いので、自身の経験をもとにした“リアルな”アドバイスが期待できます。

とはいえ、大手転職エージェントと比べ、M&Aの求人数は少なくなるので、ランクの低い求人や決まりやすい求人を紹介される可能性も。
エージェント側の立場からすれば、狭い業界の中で仕事をしているので評判が大事。
紹介した転職者が使えないとなれば、後々まで営業に差し障りがでます。
自分自身のこれまでのキャリアや志望動機など論理的にまとめて説明、エージェントが自信をもって企業に推薦できるようにしておきましょう。

 

M&A会社へ刺さる職務経歴書の書き方

転職を成功させるには書類選考で提出する「職務経歴書」が重要です。
転職は「自分という商品を企業へ売り込む活動」。
自分のどんな経験やスキルが、会社にどう役立つのかを示すことが基本です。

ポイントはこちらの2点です。

① M&A仲介会社の採用ニーズを把握する
② 自分を採用するメリットを訴求する

 

M&A仲介会社の採用ニーズは?

ありがちなパターンとして、自社の商品のすごい所を推し続ける営業がいます。
たまたま相手のニーズに合致していれば、それで売れたりするでしょうが、その確率はグンと下がりますね。

転職も同じことで、自分を採用するメリットが、相手の求めていることに合致すれば採用される確率は上がります。

相手の採用ニーズは求人欄よりチェックです。
M&A仲介大手の「日本M&Aセンター」「M&Aキャピタルパートナーズ」の求める人材像を紹介します。

 

●日本M&Aセンター
求める人物像は、優れた「パーソナリティ」と「マインドセット」を持った人。
具体的には、顧客訪問、提案、啓発活動などを積極的かつ自律的に行える行動力・バイタリティ。顧客のニーズを汲み取り、またその問題に正面から立ち向かう勇気・誠実さ、何としてもプロジェクトをやり遂げるという意志力、協調性や視点の広さ。またクライアントは年上の経営者が多いので、人生・社会の先輩に対して敬意を払い、信頼を勝ち取り、後輩としてかわいがっていただくこと。また一流のビジネスパーソンとしての証のひとつとして、自慢できるトラックレコードをお持ち方。
さらには経営者視点からビジネスを捉えられる方、M&Aの社会的使命という価値観を共有いただける方、社会を良くするために自らの力で必要な措置・企画・解決策を起案し、それを実現することでやりがいを感じられる、「イノベーター」気質を持った方
日本M&Aセンター採用ページより抜粋)

日本M&Aセンターの転職事典 「企業情報や仕事内容・求人情報」こちらの記事は日本M&AセンターやM&A仲介会社へ転職をお考えの方に書いています。 日本M&Aセンターは、...

 

●M&Aキャピタルパートナーズ
「世界最高峰の投資銀行をともに目指せる方」
群を抜く誠実さと、高い情熱で経営者の信頼を得ること。M&Aについて専門性を日々高め続けられる勉強熱心さを持つこと。M&A業務未経験者の場合は、金融業界での営業経験2年以上であり営業成績が顕著な方、その他の業界では、大手企業で若手トップクラスの成績をあげている方が対象
M&Aキャピタルパートナーズ採用ページより抜粋)

M&Aキャピタルパートナーズ「年収日本一企業への転職方法」こちらの記事は、M&AキャピタルパートナーズやM&A仲介会社へ転職をお考えの方に書いています。M&Aキャピタルパ...

 

これらに加えて、社長や社員のインタビュー記事や書籍。
上場企業なら有価証券報告書を読んでおくのもよいでしょう。

 

いずれも高い情熱や意志の強さ、行動力、ビジネスパーソンの総合力を求めています。
M&Aに関する経験や専門性は求められていないので、業界未経験にも門戸が開かれているのが分かります。

一方で、両社に共通して言えるのが、前職で優れた成績をおさめていること。
ここはポイントとなりそうです。

 

自分を採用するメリットを訴求する

職務経歴書には、企業が求める人物像に当てはまる「自分の過去の経験や実績」を中心に書くのが基本です。

書く内容は社内評価(例:目標達成率120%)ではなく、「個人として出した成果」を軸にして書くべき。
目標の難易度なんてマチマチですし、そもそも企業の看板を使えば誰でも売れてしまう商品もあります。

成果だけではなく、その成果へのプロセス、例えば「目標への向き合い方」「達成するために考えたこと」や「具体的に行動したこと」などが相手に鮮明に伝わるように書きましょう。

成果へのプロセス(思考や行動)が、企業が求める人材像にマッチすれば、「入社してくれれば当社でも活躍してくれそうだ」と期待感を高めます。
第一段階の書類選考をパスする確率が上がるでしょう。

 

面接で自分を採用するメリットを打ち出すには?

M&A仲介会社の面接の特徴

M&A仲介会社の採用の特徴は、トップ自らが選考(面接)にあたる事です。

大手企業になれば最終面接は役員が受け持つケースや、形式的なものもあるでしょうが、M&A会社の場合は間違いなくトップ、しかも選考の初期段階から出て来るハズです。

理由はM&A会社にとって人材の質は重要で、採用は重要業務の一つとトップが認識しているからです。

経営トップが面接を行う場合と、多くの管理職が面接を行う場合の違いですが、これは自分の経験も踏まえての話になりますが、

・より、その人の素の部分を見てくる
・より、その人の将来性(ノビシロ)を見てくる

のではないかなと思います。

マネージメント職が1年後の活躍をイメージしているのに対して、経営トップの場合は3~5年後の姿をイメージして面接をしていそうです。

では具体的に、トップが面接でみている点を整理してみます。

 

面接で経営トップがみている点

何気ない立ち居振る舞い

M&Aコンサルタントの場合、謙虚さや誠実さがないと年上の経営者から信頼されなくなるので人間性も厳しく見られます。

ちょっと抽象的で分かりにくいかもしれませんが、何気ない振る舞いの中で、その人の素の部分が見えたりします。

例をあげるなら受付での態度や、待ち時間中の振る舞いなど。
私の場合、よく面接後に受付スタッフから印象を聞き、自分の評価と擦り合わせたりしていました。

 

この人は、どんな人で、これまで何をしてきたのか?

まず「どんな人なのか」という点。
ここは、面接する側とされる側で認識がずれる所です。

「自分は何をしてきたか」を伝えることはもちろん大切ですが、「会社の中で表彰された」や「プロジェクトのリーダーをやった」というのは、会社により難易度がマチマチですし、個人の実力でない可能性があります。
私の面接官としての経験を言えば、そんな事を聞かされても、プラスの評価にはなりません。

むしろ、それぞれの役割や目標に対して、自分が取った一連の行動の「深さと濃さ」、もっと言えば「仕事に向き合う自分のパーソナリティや価値観」を相手に伝えることを意識してください。

 

この人は、当社でどのように働いてくれるか?

どのような人かが分かれば、次に「この人は、入社後にどのように働いてくれるか」をみます。

会社が面接で重視するのは「過去の実績」ではなく、「ウチの会社で、同じように活躍できるか」という点。
「これまで経験してきたことを、M&A業界でこう活かすことができる」ということを的確に伝える必要があります。

そのためには「自分がM&Aコンサルタントとして働く姿」を本人が鮮明にイメージする必要があります。

M&Aコンサルタントの仕事を明確に想像し、自分がどのように貢献できるのか、面接で訴求できるようにしておきましょう。

これも私の経験ですが、いくら優秀なキャリアがあっても、入社後の姿を想像する事が出来ない場合、残念だけど不採用にしたこともあります。

 

M&Aコンサルタントの仕事内容は、本から学ぶことができます。
ただし同じM&Aでも、アメリカのM&A事情やM&A専門の弁護士が書いた本、日本の中小企業のM&Aの本など、本の著者の立場がさまざま違います。自分が目指す会社と近い立場の本を選びましょう。

おすすめの3冊を紹介します。

M&A思考が日本を強くする: JAPAN AS NO.1をもう一度

業界最大手、日本M&Aセンターで新卒からトップコンサルタントへのぼりつめたエースが書いています。変わったタイトルですが、転職者や就活生向け業界研究本としても充分に使えます。

送料無料【中古】M&A思考が日本を強くする: JAPAN AS NO.1をもう一度

 

M&Aで創業の志をつなぐ 日本の中小企業オーナーが読む本

こちらも業界大手、M&Aキャピタルパートナーズの創業経営者が書いた本。創業から8年でマザーズに上場した軌跡が書かれています。業界の熱を感じることのできる本です。

 

ストーリーでわかる初めてのM&A 会社、法務、財務はどう動くか

M&Aの流れが小説仕立てで構成されているので読みやすいです。著者はM&Aを扱う弁護士、仲介会社の書いた前の2冊とはまた違った視点で書かれているので、こちらもおすすめです。

 

このあたりは専門スキルというよりは、基礎教養的な位置づけの本ですので読みやすいです。ぜひ一読してみてください。

ここまでが、M&A仲介会社へ転職エージェントを使って就職する方法。
最後に、今回ご紹介した転職エージェントを再掲しておきます。

 

●安心の大手転職エージェント3社

リクルートエージェント

マイナビエージェント

doda転職エージェント

 

●個人や小規模の転職エージェントを利用するなら

ビズリーチ

 

●コンサル業界に特化した転職エージェント

【アクシスコンサルティング】

 

今回はここまでです。