こんにちは。
M&A業界の将来性について考えてみました。
M&A業界は、確かに仕事はハードでキツイことに違いないですが、年収は高く、実力主義で、これからの若者が下剋上したいなら、素晴らしい業界だと思います。
今回の記事では、これからの若者に向けて、M&A業界の将来性について深堀します。
私自身はコンサルタントとして20年のキャリア。その後は事業会社の役員として、M&A業務にも携わった経験ありです。
M&A業界の将来性とは
将来性は下記のとおり。
① 後継者不在の中小企業が63万社
② M&Aが社会の常識に
③ 価格破壊が起きにくい
④ 上場会社が続々と誕生
⑤ コンサルタント仲介型とプラットフォーム型へ二分される
順番に解説していきます。
M&A業界の将来性①:後継者不在の中小企業が63万社
少子高齢化が進んでいるのは国民も企業も同じ。
2025年には全国に250万社ある中小企業のうち、その6割の150万社が社長の年齢が70歳を超えると言われています。
しかも、そのうちの半分近く、63万社に後継者が不在。
これから後継者が不在で、続けたくても続けられない中小企業が大量発生します。
これら中小企業の多くは廃業して、自然に消えてなくなるでしょう。
でも、その中の一定数は、優れた技術力があったり、ベストセラーを産みだす商品力があったり、後継者さえ居れば立派に存続していく企業です。
こういった企業がM&Aの対象です。
中小企業経営者の高齢化が進む中、M&Aの対象となる中小企業がどんどん増えていきます。
M&A業界の将来性②: M&Aが社会の常識に
M&A、特に中小企業のM&Aの歴史は浅く、まだ正味10年程度。
それまでのM&Aといえば、上場企業の株式の買い占めなどによる買収が一般的。
日本では村上ファンドのフジテレビや阪神電鉄の買収劇に代表される、ちょっとダークなイメージです。(実際にはダークな事は何もなくて、マスコミの印象操作が大きいのですが)
当時は上場企業の話と思っていたM&Aが、中小企業でも常識的な経営手法となりました。
世の中に手法が確立されると、それを上手に使いこなす人は増えてきます。
最近の若い経営者なら、事業を立ち上げ、成長させた上で売却、リタイアするまでを、創業時から考えている人もいます。
ひと昔前なら、到底想像出来なかったことです。
便利なツールを上手に使いこなせる人が増えれば、それだけ市場は拡大しますね。
M&A業界の将来性③:価格破壊が起きにくい
サービスとしてのM&Aですが、2つの特徴があります。
・経営者がコッソリ意思決定する
・経営者にとって初体験なこと
最高意思決定権者が、誰に相談することもなく、初めて経験をすることなので、M&Aサービスは価格破壊が起きにくいと思っています。
市場が拡大すれば、当然新規事業者は増えます。
となれば、次は価格競争となるのが一般的ですが、上記のような理由で価格破壊は起きにくいです。
手数料を下げるより、高くてもよいので良いM&Aをして欲しいと考えるのが、一般的な経営者の判断になるでしょう。
価格破壊が起きにくいとは、つまり今の高い年収が将来的にも維持されるということです。

M&A業界の将来性④:上場企業が続々と誕生
M&A専業の上場企業は現在、「日本M&Aセンター」「M&Aキャピタルパートナーズ」「ストライク」の3社。

M&A業界が上場を目指す理由の1つに、企業としての信頼性があります。
M&Aという重大な問題、誰も知らないような企業に頼むより、良く知った評判の企業に頼みたいですよね。
最大手の日本M&Aセンターでも、株式時価総額9000億円、社員数600名。
この規模感で上場可能なので、今後もM&A専業の上場企業が続々と誕生するでしょう。
上場の際に、持ち株制度やストックオプションが利用できれば、若くても一気に億万長者です。
というわけで、夢のある業界ですね。
M&A業界の将来性⑤:コンサルタント仲介型とプラットフォーム型へ二分される

価格破壊が起きにくいとは言いましたが、より省力化されたネットを使ったプラットフォーム型サービスが出て来ました。
M&A業界のメルカリです。
プラットフォーム型は、売り手と買い手がお互い匿名でマッチングを進める。
間に仲介のコンサルタントが入らないので、割安でM&Aが進められます。
とはいえ、メルカリとはさすがに勝手が違い、誰でも簡単に使いこなすのは難しいです。
ネット通販のようなインターネットサイトの売買や、よほど実務に長けたセミプロが使えるレベル。
それ以外は、結局のところはコンサルタントが間に入って交通整理をしています。
M&A業界への転職は
将来性のあるM&A業界、今後さらに成長が期待できます。
業界全体が若く、今から参入しても遅くはないです。
これからM&A業界に転職するなら、未経験でも気にしなくても大丈夫です。
未経験なのは、どうしようもないですし、入社してから経験を積めば良いわけです。
ざっくりした言い方をすれば、経験にとらわれず「総合力」で判断します。

M&A業界へ転職する際に、まずやるべきこと
転職サイトや転職エージェントに相談すること。
M&A業界は成長を続けており、常に新しい人材を求めているので、思いのほか転職ハードルは低めです。
転職サービスはいくらでもありますが、オススメを下記にまとめておきます。
おすすめな転職サイト・転職エージェント
業界最大手。日本最大の転職サイトなので案件が豊富です。M&A業界の求人もたくさんあるので、まずはここに登録しましょう。
こちらも大手、定番のマイナビです。20代向けの案件や、伸び盛りなベンチャー企業の案件が多く、登録して損しないはずです。
こちらも大手転職エージェント。若手第2新卒向けの営業系求人が多数なので、勢いのあるM&A仲介会社に巡り合うチャンスが多いです。
というわけで、今回は以上にします。