保育士

ブランクがある保育士のおすすめ復職方法をニーズ別にまとめ

保育の現場から離れてブランクの長い保育士さんに向けて書いています。

子育てもひと段落、そろそろ仕事を再開したいけど保育園に戻るか迷っている。仕事もハードだし家庭との両立が心配
保育の仕事から離れてきたけど、将来のことを考えると資格を活かした仕事でキャリアアップしたい

このような悩みをお持ちの保育士さんに対しておすすめの復職方法を伝授します。

この記事を書いている私は人事コンサルタントとして20年のキャリア、1人ひとりの仕事ニーズや人生設計にあわせてキャリアデザインをしてきました。

こちらの記事はそれほど長くなく5分ほどで読み終えますので、将来を考える保育士さんはしばらくお付き合いください。それでは、さっそく進めてまいりましょう。

 

潜在保育士とは

ブランクのある保育士さんを、最近は潜在保育士と呼ぶようになりました。

保育業界の人手不足解消に潜在保育士の職場復帰を国も後押ししています。

実際、潜在保育士さんは、どれくらいいるのでしょう?

保育士資格を持つ人      約120万人

このうち保育所に勤務する人  約40万人

残りを全て潜在保育士と呼ぶなら、全国に潜在保育士は約80万人にいることになります。

潜在保育士は2タイプに分かれます。

資格取得後、一度も保育園や幼稚園に勤めたことがない人  全体の16%

資格取得後、保育園や幼稚園に勤めたが、いまは勤めていない人 全体の84%

①と②を、いずれも潜在保育士と呼びますが、こうして見ると一度は保育所や幼稚園に勤めた経験のある人が多いことが分かります。

では、なぜこれだけ多くの人が保育士の仕事から離れていったのでしょう?

 

保育士が保育園をやめた理由

東京都が行った保育士さん・元保育士さんへのアンケート調査によると、保育の現場から離れた理由は「職場の人間関係」「給料が安い」「仕事量が多い」の順に多くなっています。

(平成30年度東京都保育士実態調査結果)

「人間関係」と「給料」はあらゆる仕事の退職アンケートの上位を占め、保育士に限った話ではありません。加えて「仕事量の多さ」や「労働時間の長さ」が上位になることが、保育士さん特有の退職理由かもしれませんね。

ちなみに調査によると、現在就業中の保育士さん(正社員)の平均年収は約290万円、大学新卒初任給と同等水準と考えると間違いなく安いです。

 

保育士の復職に求めるニーズ

同じく東京都の調査では、潜在保育士が復職するのに求める条件についても調査しています。

 

 

この調査結果より、保育士さんが復職に求めるニーズを次の4つにまとめてみました。

①時間・日数単位の勤務

②自宅から近い職場

③残業のない(少ない)職場

④キャリアアップ(年収アップ)の可能性

アンケートでは「通勤時間」が1位となっていますが、合計すると短時間の仕事を志向する保育士さんが全体の7割を超えています。具体的には「3日」または「4日」と回答、背景には「家庭や子育てと仕事の両立が難しい」認識が強いようです。

以上を踏まえて、次に保育士の資格を活かしつつ、ニーズを満たすおすすめの復職方法を紹介します。

 

保育士おすすめの復職方法

ブランクのある保育士さんが、ここまで書いた復職の条件を満たすことのできる、おすすめの復職方法は次の4つです。

・ベビーシッター

・派遣保育士

・保育士転職サイトに無料登録

・児童指導員

それでは、ひとつずつ見ていきましょう。

ベビーシッター

保育士さんの復職ニーズ①③を満たすのがベビーシッターです。

「ベビーシッターは高額」のイメージがあり、これまでなかなか手を出しにくかったサービス。最近は利用料も下がりつつ、自治体が助成を積極的に始めているので、子育て世代も利用しやすくなりました。認可保育園に入るまでのつなぎとしてベビーシッターを利用される家庭もあるようです。

その上に、スマホのマッチングアプリが普及しだした点もシッター利用を後押ししています。

マッチングアプリのメリット

【双方にとって】直接やりとりができて便利

【利用者にとって】急な依頼ができる。シッターの評判や口コミが分かり安心

【シッターにとって】生活スタイルにあわせて仕事をすることができる

【保育士にとって】資格者として利用者に安心感を与えることができる

生活スタイルにあわせて、自分の好みのペースで仕事を選ぶことのできるベビーシッターは、家庭と仕事とのバランスを取りたい保育士さんにはもってこいの仕事。しかも残業や、会議や教材作りなどの保育以外の仕事に煩わされる心配はありません。

今後、アプリを活用したベビーシッターはますます拡大するでしょう。人気シッターには、高い報酬を払ってでも依頼が集まるとのこと。先行者として、今から取り組みたいおすすめの復職方法です。

PickSitter(ピックシッター)は育児を手伝って欲しい人と、経験のあるシッターとをつなぐベビーシッターマッチングサービスです。ベビーシッターとして仕事を探すことはもちろん、逆にユーザーとして家事代行や習い事サービスなどを利用することもできます。

ピックシッターを詳しくみる

 

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派遣保育士

保育士さんの復職ニーズ①③を満たすのが派遣のお仕事です。

派遣保育士とは、一言でいえば保育士の人材派遣会社に雇用された社員。個人宅にお伺いするベビーシッターに不安を感じる方には、保育所で働きかつ生活スタイルに合わせて時間や日数が決められる派遣保育士がお薦めです。

派遣保育士といっても仕事内容は保育士と同じ。ただし正規職員をサポートする「保育補助」が多いので、担任や運営の仕事は少なく残業時間は少なめです。

派遣保育士は、専門の派遣会社に登録することから始まります。就労の条件は、派遣会社の面接を受ける際に希望を伝えることになります。

保育士の派遣会社はたくさんあります。

地域の得意不得意があるので、お住まいの地域に密着した派遣会社を選ぶと良いでしょう。ただし中には、評判の悪い会社もあるので事前に評判や口コミはチェックしておきましょう。

大手では株式会社ニッソーネットが運営する「ほいく畑」がおすすめです。4000件を超える求人数、関東・関西が中心ですが全国展開しています。何より運営がしっかりしている優良派遣事業者として国から認定されているので安心感があります。

地域密着の保育士専門派遣会社「ほいく畑」

 

保育士転職サイトに登録

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児童指導員

最後におすすめしている児童指導員とは、主に児童福祉施設で働き児童の自立促進や生活指導などの援助を行う仕事です。対象は発達障害などを持つ児童になりますが、仕事そのものは保育士と変わりません。

児童指導員の仕事をおすすめする理由は、保育士さんの復職ニーズ③④を満たすからです。

 

・国からの手厚いサポートで運営される児童福祉施設にはほぼ残業がなく、休みもしっかり取れる

・保育士の資格を持ち、かつ児童福祉施設で3年以上(合計5年以上)の実務経験をつむと児童発達支援管理責任者になれます。児童発達支援管理責任者は年収400~500万円、これからますます社会で必要とされる仕事です。

詳しくは、こちらの記事に書いています。

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本日はここまでです。最後までお読みいただきありがとうございました。