こちらの記事は、M&AキャピタルパートナーズやM&A仲介会社へ転職をお考えの方に書いています。M&Aキャピタルパートナーズは社員の平均年収が上場企業№1として有名な会社です。
とはいえ、その名前を普段耳にすることがないため、
・怪しい会社ではないの?
・仕事が激務ではないの?
このような疑問を持たれる方も多いと思うので、今日はそのような疑問にもお答えしていきます。
また非常に専門性が高いと考えられるM&A業界に、未経験でも転職する方法があるので、そのあたりにも触れておきたいと思います。
M&Aキャピタルパートナーズは、中堅中小のオーナー企業を顧客に持つM&A専門の仲介会社で上場企業です。M&Aキャピタルパートナーズが一躍有名になったのは、社員の平均年収が上場企業で日本一となったこと。なんと「平均3109万円」は、Jリーガー(J1)の平均年俸3446万円に迫り、Bリーグの平均年俸の推定1250万円を大きく上回ります。
こう書けば「いやいや、一年いちねんが勝負のプロスポーツ選手とサラリーマンは比較できないよ」と突っ込みが入りそうですが、M&Aキャピタルパートナーズの社員の平均在籍年数3.15年。一年いちねんが勝負なのは「プロスポーツ選手並み」と考えて差し障りがなさそう。そういう意味では、M&Aキャピタルパートナーズの社員は「プロサラリーマン選手」です。
本記事では「プロサラリーマン選手」M&Aキャピタルパートナーズのコンサルタント情報や仕事内容を詳しく解説。
書いている私は、コンサルタントとして20年のキャリア。中小企業のM&Aのプロジェクトも経験してきましたので、メディアや転職サイトが知らない同社の真の姿を知り得る立場です。
M&Aキャピタルパートナーズへの転職を手厚くサポートしてくれる「転職エージェント」も紹介しますので、「M&Aコンサルタントとして働いてみたい」と考えている人はぜひ参考にしてください。
それでは、進めて参りましょう。
【目次】
1. M&Aキャピタルパートナーズに転職するには?
「M&Aキャピタルパートナーズ」は、中堅中小企業のM&A仲介を行う上場企業です。
M&A(エムアンドエー)とは『Mergers(合併)and Acquisitions(買収)』の略。
企業の合併買収のことを言い、2つ以上の会社が一つになったり(合併)、ある会社が他の会社を買ったりすること(買収)を指します。
M&Aを行う目的は、売り手にとっては「後継者問題の解決」や「ハッピーリタイアメント」。買い手にとっては、「経営基盤の強化」や「事業の拡大」など。双方の思惑が一致すればM&Aは進みます。
この記事では、M&A業界を牽引するM&Aキャピタルパートナーズの会社概要やビジネスモデル、M&Aキャピタルパートナーズへの転職へのノウハウを紹介します。
M&Aキャピタルパートナーズに転職するのは難しい?
結論から言えば、M&Aキャピタルパートナーズへの転職難易度は高いです。
同社の場合、新卒採用は行っておりません。中途採用もM&A業界経験者を中心に採用しているため、狭き門です。
おまけに直近5年間のコンサルタント平均退職率が3.3%(2019年9月末現在)と高い定着率を誇るので、不足人員の補充で人事があたふたしている様子も伺えません。じっくりと腰を据え、本当に必要な人材を採用するスタンスがうかがえます。
とはいえ、M&Aキャピタルパートナーズは、毎年成長している企業であり、常に外部から新しい血を入れようとしています。同社の経営計画によると、期末時点で毎年20~30名程度のコンサルタント増員を見込んでいます。
また経験者だけでなく、M&A業界未経験者にも門戸を開いており、未経験者については次のような条件を求めています。
・金融業界での営業経験2年以上であり営業成績が顕著な方
・その他の業界では、大手企業で若手トップクラスの成績をあげている方
金融業界(銀行、証券、保険)での営業経験2年以上となると、かなり対象者は広がりますね。多くの人材を採用し、その中で成果主義を徹底していくイメージです。
M&Aキャピタルパートナーズはこんな人におすすめ
M&Aキャピタルパートナーズは下記のような人におすすめの会社です。
<M&AキャピタルパートナーズやM&Aコンサルタントが向いている人>
営業の仕事で成功体験を持っている人
主体的に問題解決できる人
課せられる責任やプレッシャーを楽しめる人
常に顧客本位で考え、行動できる人
スピーディーに対応、行動できる人
企業のコンサルティングが好きな人
多角的に分析し、問題の本質を理解できる人
コミニュニケーション能力が高い人
経営層に対して説得力のあるプレゼンテーションができる人
勉強が好きで、常に自分自身を成長させられる人
タフ・健康で長時間勤務にも耐えられる人
M&A仲介の場合、若くから大きな仕事を任せられ、自己の判断で進めることが出来る反面、それに伴う責任とプレッシャーに晒されます。
自由に働ける環境にあるので、主体的に動くことが好きな人は、やりがいを見いだせるはずです。
その反面、保守的で決められたことをコツコツしたい人や、仕事とプライベートのバランスをしっかり取りたい人には不向きな職場といえます。
企業経営全般に精通していることも大切。企業の財務やファイナンス、M&Aに関する法律に精通するだけではなく、M&Aの対象となる業界についての知識や、ビジネストレンドに対して常にアンテナを張っておくことが必要でしょう。
また、転職を成功させるためには、しっかりとした業界研究と対策が不可欠です。下記のような方は、転職活動をサポートしてくれる「転職エージェント」の活用をするもひとつの手です。
・M&A業界を研究したい、業界の転職状況を知りたい
・M&Aコンサルテントとしての自分の適性を知りたい
・自己PR方法がわからない
・魅力的な職務経歴書を作りたい
・面接で他の人に差をつけたい
記事後半の「5.M&Aキャピタルパートナーズへの転職におすすめの転職エージェント」で転職に適したエージェントを紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
2. M&Aキャピタルパートナーズの企業情報

M&Aキャピタルパートナーズは平成17年に設立、創業から僅か8年の平成25年にはマザーズ上場、翌26年には東証一部へ市場変更しています。
上場後も勢いはとどまることを知らず、直近(2019年9月期)の業績は、売上高126億円(連結)、経常利益59億円。昨年対比で157%の売上成長、前期も過去最高の売上高と利益高を更新しています。
会社名 | 株式会社M&Aキャピタルパートナーズ |
資本金 | 25億円(東証一部上場 証券コード:6080) |
設立 | 2005年10月 |
事業内容 | M&A仲介事業 |
代表者 | 代表取締役社長 中村悟 |
社員数(連結) | 169名(2019年9月末時点) |
所在地 | 東京都千代田区丸の内一丁目9番1号 グラントウキョウノースタワー38階 |
M&Aキャピタルパートナーズは、2005年に現社長の中村氏が創業した会社です。
中村社長は積水ハウスにて資産家を対象とした相続対策、資産運用のための不動産営業のキャリア。M&Aの実務経験はありません。顧客の資産家に後継者不足に悩む中堅・中小企業の社長が多く、事業承継問題が切実であることを実感、事業承継問題の解決手法としてM&Aが一般的に定着していない点に注目し創業を決意したようです。
業界最大手、日本M&Aセンターの経営者が、前職のコンピューターメーカーで築いた事業承継に悩む中小企業のオーナー社長との人脈を元に創業したのと似たバックグラウンドです。M&A業界で成功するには中小オーナー経営者との人的な繋がりが何より大切であったと分かります。
それでは以下でM&Aキャピタルパートナーズの詳しい企業情報について説明します。
M&Aキャピタルパートナーズの経営理念
クライアントへの最大貢献と
全従業員の幸せを求め
世界最高峰の投資銀行を目指す
M&Aキャピタルパートナーズの顧客は中小企業。現在253万社あると言われる株式会社のうち、6割を超える経営者が2025年には70歳を超え、オーナー家族が「会社の後継ぎにならない」傾向もあり、「経営者の高齢化」「会社の後継者不在」「後継者が不在のため廃業せざるを得ない」というのが、中小オーナー企業の大きな課題になっています。
M&Aキャピタルパートナーズは、これらの中小オーナー企業の課題を解決するために、M&A業務を通じて貢献することを経営理念に謳っています。
M&Aキャピタルパートナーズの事業内容
・M&A仲介業務
M&Aキャピタルパートナーズの事業は国内の事業承継に悩む中堅中小企業を対象としたM&A(企業の合併・買収)の仲介業務です。売上のほぼ100%は、仲介業務による手数料収入です。
M&A仲介会社の特徴としては、「規模別」「業種別」に仲介会社が棲み分けしていますが、M&Aキャピタルパートナーズは、「中堅中小企業・全業種」です。
*規模別
大手上場企業・・・外資を中心とした金融機関(証券会社や投資銀行)
中堅中小企業・・・M&AキャピタルパートナーズはじめM&A仲介会社
小規模企業・・・インターネットを介したM&Aプラットフォーム提供会社
ちなみに、M&Aキャピタルパートナーズの連結子会社に株式会社レコフがありますが、こちら業歴30年にわたる老舗M&A仲介会社で、M&Aキャピタルパートナーズが買収(M&A)を行い子会社化しました。レコフはM&Aキャピタルパートナーズよりやや規模の大きなM&Aを手掛けているようです。
超ハイブリットな高収益企業のM&Aキャピタルパートナーズと比べ、レコフについてはまだ改善途上です。
M&Aキャピタルパートナーズのビジネスモデル
M&Aキャピタルパートナーズのビジネスモデルの特徴です。
譲渡企業(売手)と譲受企業(買手)の間に入り仲介を行う
業界内には片側からのみ手数料を貰う方式もありますが、単純に言えば、1件のM&A成約で2倍の売上が立つ仕組みとなっています。
この方式は、利益相反が生じやすい「双方代理」になるため好ましくないという考え方もありますが、片方の代理であろうが、双方の代理であろうが固定費は、さほど変わらないため、収益性という点では魅力的なビジネスモデルです。
直接提案型営業
ピンと来ないかもしれませんが、要はコンサルタントがニーズの掘り起こしからクロージング、M&Aの仲介、契約まで一気通貫して行うという事です。
多くのM&Aコンサルタント会社は、反響型の営業スタイルを取ります。
業界最大手の日本M&Aセンターは、全国の銀行や会計事務所とネットワークを築きM&Aニーズのある企業情報を集めています。ニーズはまず営業がフォロー、クロージングにM&Aコンサルタントが出て来る、そんな流れです。
またビズリーチはじめ、近頃多いインターネットマッチング型のM&A会社は、まずM&Aを行いたい企業にマッチング登録させた上で、必要に応じてコンサルタントがサポートするモデルです。いずれも反響型営業、企業が手を挙げるのを待つスタイルです。
一方、M&Aキャピタルパートナーズの営業は直接提案型営業、しかもM&Aコンサルタントが担当します。M&A実務に精通し営業力もあるコンサルタントが、1件1件企業に直接アプローチする流れです。
待ちの営業か、攻めの営業かの違いと言えますが、攻めの営業をすることにより、M&Aのマーケットが広がり、同社が急激に成長できて理由です。
株式価額を基準とした手数料体系
M&A仲介会社の手数料は、一般的にレーマン方式(取引金額に一定の料率を乗じて算出)を採用します。M&Aキャピタルパートナーズもレーマン方式です。競合M&A仲介会社が総資産額に料率をかけて手数料を計算するのに対して、M&Aキャピタルパートナーズは株式価額(総資産から借入金)に料率をかけます。したがって、借入金の多い企業ほど手数料が安くすむため、低価格の同社が競争優位となっています。
実力のあるコンサルタントが、安い価格でゴリゴリ自分で仕事を獲ってくるのが、M&Aキャピタルパートナーズのビジネスモデルです。
M&Aキャピタルパートナーズの直近の業績
M&Aキャピタルパートナーズの過去5年間の財務ハイライトは次の通りです(連結)
【売上高】
2015年9月期 | 28億円 |
2016年9月期 | 37億円 |
2017年9月期 | 83億円 |
2018年9月期 | 80億円 |
2019年9月期 | 126億円 |
【経常利益】
2015年9月期 | 15億円 |
2016年9月期 | 18億円 |
2017年9月期 | 36億円 |
2018年9月期 | 31億円 |
2019年9月期 | 58億円 |
直近5年間で見ると、売上ベースで5倍近い成長、2018年に一度売上を落としていますが、基本的には増収増益を続けています。
しかも経常利益が売上の50%近く、留まるところを知らない成長スピードと高収益です。
同社が増収増益を続ける理由は、高度経済成長期からバブル期にかけて創業された多くの中堅中小企業がバトンタッチの時期に来ていること。中堅中小企業において深刻な後継者難に直面していること。後継者問題を解決する手段としてM&Aが社会的に認知されだしたこと。先行する大手企業とは違う独自のビジネスモデルが、競争優位性を存分に発揮しました。
M&Aキャピタルパートナーズの仲介件数と手数料
M&AキャピタルパートナーズはM&Aの仲介手数料で売上がたちます。
仲介手数料は基本的にはM&Aが成約したタイミングであがります。
競合他社が着手金や月々のコンサルティングフィーを請求するなかで、M&Aキャピタルパートナーズの売上は手数料収入一本の、まさに完全成功報酬です。
言い方は悪いですが、成約するまではタダ働きです。
M&Aキャピタルパートナーズの過去5年間の仲介(成約)件数です。(連結)
2015年9月期 | 2016年9月期 | 2017年9月期 | 2018年9月期 | 2019年9月期 |
44件 | 58件 | 111件 | 115件 | 144件 |
仲介手数料は、以下の料金体系です。
手数料=株式価額×手数料率
株式価額5億円以下・・・・・・・・5%
5億円超~10億円以下・・・・・・・4%
10億円超~50億円以下 ・・・・・・3%
50億円超~100億円以下・・・・・2%
100億円超・・・・・・・・・・・・1%
例えば、売り手企業の株式価額が10億円の場合、
・5億円×5%=2500万円
・(10億円-5億円)×4%=2000万円
計 4500万円
上記4500万円が手数料です。これを売り手、買い手両方の企業から受け取るので、合計9000万円です。
これを通常6ヶ月から1年くらいの期間で成約させています。
M&Aキャピタルパートナーズのコンサルタントの数字

M&Aの仲介を行うのは「コンサルタント」と呼ばれる職種です。
基本的には売却案件(売り手)を見つけ出し、買い手とマッチングを行う仕事です。
M&Aキャピタルパートナーズ(単体)にはコンサルタントが80名(2019年9月末時点)在籍しています。またM&Aキャピタルパートナーズ(単体)の2019年9月期の成約実績は125件、売上109億円です。
これより分かる同社のコンサルタントの姿
・M&A成約1件当たりの売上は約8700万円
・コンサルタント1名当りの売上は約1億3600万円
・コンサルタント1名当りのM&A成約件数1.5件
私自身コンサルティング業界にいましたので、労働集約型のコンサルタントが平均1億3600万円も売上を上げるのは、驚き以外の何ものでもないです。
通常は5000万円くらいが、トップと呼ばれるコンサルタントの売上です。平均値がトップの3倍近くの売上ですから驚愕です。1億3600万円を稼いで、3000万円の平均年収なら納得です。
ここから先は、私の経験も踏まえた上での推測ですが、年間1.5件のM&Aを成約させるなら、常時5件程度の案件を持っている必要があるでしょうし、5件の案件を持つには、年間30件程度の有望な見込客を持つ必要があるでしょう。
M&Aキャピタルパートナーズの将来性
M&A業界は新規参入の障壁が高くありません。
したがって、新たな参入事業者が後をたたず、今後はM&Aキャピタルパートナーズも厳しい競争環境にさらされることが予測できます。
具体的には、既に上場しているM&A専業会社2社(日本M&Aセンター、ストライク)、さらにはリクルートやビズリーチなど人材系大手企業からもM&Aに参入を始めています。
これら競合企業に勝つには兎にも角にも人材、コンサルタント人材の質と量がモノを言います。優秀な人材を採用、育成、つなぎとめておくために高額な報酬体系を維持する必要があります。
M&Aキャピタルパートナーズの経営リスク
M&Aキャピタルパートナーズを取り巻くリスクには次のようなものがあります。
良い面ばかりに着目するのでなく、企業経営においてはリスクもあることを理解した上で、転職活動を進めましょう。
ライバルとの競争激化
先に書いた通りです。競争が激化すると価格下落が起こります。
これまで高い生産性、高額報酬で維持されてきたM&Aキャピタルパートナーズの経営の根幹の部分が揺らぐリスクは想定されます。
訴訟のリスク
M&Aキャピタルパートナーズにかかわらず、またM&A会社の落ち度がある無しにかかわらず、M&Aという特殊なプロジェクトを進める上では、常に訴訟リスクがついて回ります。また訴訟による企業信頼度の低下もあわせてリスクが考えられます。
情報セキュリティリスク
企業のトップシークレット情報を扱うM&A仲介会社は、常に情報漏洩リスクがあります。会社サーバーのハッキングはもちろんですが、電車や居酒屋の中での会話から情報が漏洩するなんてことにも注意が必要です。
直接提案営業のリスク
個々のマンパワーに頼ったビジネスモデルは規模が拡大するに従い、それだけで案件を獲得するのに無理が生じます。今後は直接営業と共に、反響型営業にも力を入れていく必要があるでしょう。そのような事もあり、同社はTVコマーシャルを始めました。
新型コロナウイルスの感染拡大による同社への影響については、直近期(2020年1~3月期)においては、セミナー集客の不振や業務の遅延などが発生し、影響が出ているようです。ただし、これは業界全体に言えることです。
M&Aキャピタルパートナーズの平均年収(単体)
M&Aキャピタルパートナーズの有価証券報告書には同社の平均年収が掲載されています。
従業員数 | 平均年齢 | 平均勤続 | 平均年収 |
98名 | 31.2歳 | 3.15年 | 3109万円 |
2019年9月期有価証券報告書
驚きの年31.2歳にして年収3,000万円超えです。
コンサルタントだけでなくアシスタント職や間接部門のスタッフも含めた数字ですので、コンサルタント80名の年収平均は3500万円を優に超えるはずです。
東洋経済オンラインが毎年発表する「平均年収が高いトップ500社ランキング」では、上場企業の中で1位(2019年)。
ちなみに、同じくM&A仲介会社で上場している会社の平均年収を見ると、日本M&Aセンターが1400万円超、ストライクが1300万円超といずれも高額です。
上場3社の比較は、こちらに書いています。

M&Aキャピタルパートナーズの給与体系は成果主義。コンサルタントの売上を基準にした業績給です。同社の有価証券報告書によると月給と業績インセンティブや賞与の比率がおよそ1:5.5。内訳は次のようになっています。
年収3109万円の内訳
・月給 478万円
・インセンティブ・賞与 2630万円
更に驚きなのは、同社の代表取締役中村氏の役員報酬。毎月の基本報酬が年1140万円に対して、業績と連動した役員賞与が2億7000万円!これ株価と連動したストックオプションでなく、おそらく個人業績に紐づいたもの。代表者自らが営業現場を回りトップセールスで売上をあげているのが推測されます。オーナー兼監督兼エースストライカーです。
一方で、高額年収と同時に、平均勤続年数の短さにも目を奪われます。
コンサルタントの平均退職率3.3%とのことなので、社員の大半がここ3年以内に採用した人材ということになります。
完全成果主義の良い点としては、成績さえあげていれば余り細かいことは言われず、勤務スタイルについても自由が利く点。成果にコミットすることが心から楽しめる人には、逆に居心地の良い会社かもしれませんね。
M&Aキャピタルパートナーズの平均年収が高い理由
M&Aキャピタルパートナーズの平均年収が高い理由をまとめます。
コンサルタント1人当たりの生産性の高さ
1人当たりの売上が1億3600万円。業界トップクラスの3倍、並みのクラスの5倍です。
1人で5人分働いているという事です。
人件費以外に原価がかからない
M&A仲介のサービスには、コンサルタントの人件費以外にコストがかかりません。したがって売上の多くを人件費として配分しても充分に会社に利益が残るのです。
M&Aサービスの高額な料金
先に書いたように1回のM&Aで8700万円ほどの料金をクライアントに請求します。売り手と買い手両方から売上があがりますので、実際には1社あたりの負担額は4400万円ほどです。それでも、これほどまでに高額なフィーを払う理由は、売り手にとっても、買い手にとってもM&Aの価値が分かりづらいからです。
今後この辺りは、M&Aが更に認知されていく中で、より適性価格に動いていくかもしれませんね。
3. M&Aキャピタルパートナーズの仕事内容
M&Aコンサルタントの仕事内容
M&Aコンサルタントは、売りたい企業と買いたい企業の間に入って、プロジェクトをまとめるのが仕事です。
M&A仲介会社によっては、営業の仕事を営業専任者に任せる所や、インターネットのマッチング機能を使う所もありますが、M&Aキャピタルパートナーズの場合は、営業はM&Aコンサルタントの仕事であり、むしろこれが超重要になっています。
そして、営業の仕事とM&Aの仕事のバランスをとることが、M&Aキャピタルパートナーズのコンサルタントが成功する上で最も大事なことになります。これは、今の売上をあげる仕事(M&A)と、将来の売上を作る仕事(営業)のバランスを取ることにほかならず、M&Aの仕事が重なると営業の時間を確保するのが難しくなります。
契約からM&A成立までの流れは、詳しく分かりやすく書いているこちらの記事を参考にしてください。

M&Aキャピタルパートナーズの社員のやりがい
M&Aキャピタルパートナーズに働く人はどんなときにやりがいを感じているのか、実際のインタビューからピックアップしてみました。
採用ページでは、多くの先輩社員の声が掲載されています。若手・中堅社員を中心に、この仕事のやりがい感を紹介します。
M&Aは、譲渡企業となる中小企業のオーナー様にとって一生に一回あるかどうかの決断であり、そのタイミングを決めることができるのもオーナー様だけです。よって、その来たるタイミングでいかに自分がオーナー様の横にいることができるかということが重要です。そのために、“いくつかの選択肢がある中で本当に必要性を感じた時に私を頼ってください”という姿勢で、オーナー様に自ら選んで決断していただくために必要な情報を提供し続けるようにしています。専門的知識だけでなく、人としてどれだけ信頼を得られるか、どれだけ好きになってもらえるか、という点が大切だと考えています。
引用:M&Aキャピタルパートナーズ公式サイト
ある時、百戦錬磨の経営者様から、初回訪問より足かけ1年ほど経って初めて、私宛にお電話をいただけた時、一歩だけですが“最高峰”の仕事に近づけたような気がしました。恐らく、その時は弊社に対してだけではなく、私個人への信頼が基にあり、私という人間をご指名いただけたのだと思っています。“最高峰”に近づくためには、結局、誠実にお客様と向き合い、コツコツと信頼を積み重ねていくことが重要だと考えています。
引用:M&Aキャピタルパートナーズ公式サイト
案件の成約後に売主様・買主様から感謝の意を伝えられた瞬間に、アドバイザーとして大きな達成感とやりがいを感じます。特に売主様からは、会社の譲渡という非常に大きなライフイベントを共にする事から、一際感謝の意を伝えられる機会も多いです。時には涙ぐむ売主様もいらっしゃり、自身の仕事の責任の重さと果たした仕事の大きさを実感します。「また次の案件も頑張ろう」と強く感じると共に、自身の仕事を誇らしく思う瞬間でもあります。
引用:M&Aキャピタルパートナーズ公式サイト
M&Aキャピタルパートナーズの仕事は非常にハードですが、顧客からの感謝の言葉をモチベーションに、企業の経営者と相対し、若くから成長できる仕事環境と、結果を出した分だけ評価される仕組みに、強いやりがいを持って仕事をしている事がうかがえます。
M&Aキャピタルパートナーズが求める人材像
具体的にM&Aキャピタルパートナーズが求めている人はどんな人でしょうか。
公式ホームページには、社長のメッセージとして次ように書かれています。
M&Aキャピタルパートナーズは人材とその人間的成長を何よりも重視しています。すぐに利益を上げられなくてもしっかりとその人の成長を支え、成長を遂げ成果を上げた人材にはしっかりと報いる―。そんな組織であり続けることが、次代を担う人材の育成につながり、当社の未来を切り拓いていくことになると私は確信しています。お客様の想いに真摯に、誠実に向き合い、情熱をもって、日本の財産を私たちの手で次代につないでいく―。この最高峰のレベルが求められる仕事はあなたに想像を超える喜びと成長を与えてくれるでしょう。私たちと志を同じくし、ともに歩んでくれる、そんな未来の同志たちに期待しています。 引用:M&Aキャピタルパートナーズ公式HP
具体的には、同社の経営理念「クライアントへの最大貢献と全従業員の幸せを求め、世界最高峰の投資銀行を目指す」を実現するために、社員に次のような行動指針を求めています。
M&Aキャピタルパートナーズの行動指針
当社は最高峰のプロフェッショナル集団としての高い知識・サービスレベル・チームワーク・新分野への挑戦と努力を続け、何より他社と比べ群を抜く誠実さと高い情熱で顧客の期待する解決・利益の実現のために取り組みます。
当社の社員はより幅広く、より高いレベルでの業務を通じ、人間的成長・経済的豊かさ・家族の幸福を達成していきます。当社の業績と未来は優れた社員の活躍によってもたらされるものであることを当社は承知しています。
当社は小規模なブティックではなく、世界最高峰のブランドと人材・実力を持つ投資銀行へと常に前進・拡大していきます。信用を守るための徹底した機密保持・法令順守、資本の強化と最高の人材をひきつけるための高い収益性を維持していきます。
引用:M&Aキャピタルパートナーズ公式HP
会社の将来を支えるのは人であり、何より人材を大切にする会社。同時に顧客と誠実に向き合うことを求め、コンサルタントとしての成長を求め、そこに会社としての妥協は見えません。我こそはと思う人は、ぜひM&Aキャピタルパートナーズへの転職に挑戦してみましょう。
4. M&Aキャピタルパートナーズ転職情報をチェック!
M&Aキャピタルパートナーズへの転職は狭き門です。
就職したいと考えているなら、しっかりとした対策をして転職に臨むのがベストですね。
M&Aキャピタルパートナーズで募集している職種
2020年5月時点で、公式ホームページで募集している職種は、M&Aコンサルタントの1職種、「経験者採用」と「未経験者採用」の2コースです。
M&A業務経験者(管理職として採用)
・M&A案件の実務経験があり、複数の案件成約に携わった経験がある
業界未経験者
・大学卒業以上
・金融業界での営業経験2年以上であり営業成績が顕著
・その他の業界では、大手企業で若手トップクラスの成績
同社が紹介するM&Aコンサルタントの仕事内容としては、「案件発掘および当該企業の資産価値査定、M&A手法の策定・考案、イグジット(出口)の考案・オペレーションまで」と書かれています。
M&Aキャピタルパートナーズの募集給与
前職でのキャリアや給与水準が若干考慮はされるようですが、毎月の基本給は固定的です。
転職サイトにはM&A経験者と未経験者に分けて、次のような募集給与がありました。
・経験者
基本年収 540万円~
・業界未経験者
基本年収 420万円~
M&Aキャピタルパートナーズの毎月の給与は特別に高い訳ではありません。
年収を大きく左右するのは、月給とは別に支給される業績インセンティブ、同じく、個人と会社の業績に連動している年2回の賞与です。
インセンティブは青天井で支給されるので、金額が月給を超える人もざらに出て来ます。
入社1年目のコンサルタントの平均年収が1,026万円、2年目以降は3,861万円です。
正確な数字は分からないですが、個人で稼いだ成果の20%程度がインセンティブと賞与に配分されているようです。
年齢や経験に関係なく、やったらやっただけの給与体系が社内で公平な競争を生み出し、M&Aキャピタルパートナーズの成長を支えています。
福利厚生については以下の通りです。
完全週休2日制
祝日・夏季休暇・年末年始・有給休暇・慶弔休暇・産休育休
健康保険、厚生年金保険、雇用保険、労災保険、社員旅行(年一回)、社内表彰制度(四半期毎)、納会(四半期毎)
M&Aキャピタルパートナーズの書類選考突破は?
M&A業界は未経験、でも金融業界やメーカー等でトップクラスの成績をおさめてきた人なら「転職エージェント」を使うことをお薦めします。
ここまでご紹介した通り、成長意欲の高い同社は優秀な人材を採用することに大きな力を入れており、そのための媒体や採用にかけるコストに制約はありません。
事実、同社のHPを見ても、全ての転職エージェント会社に門戸を広げ、M&Aキャピタルパートナーズの考えにあった優秀な人材の紹介を広く求めています。
わざわざ転職エージェントを通す理由は次の2点です。
・書類選考の通過率が上がる事が期待
企業サイトから自分で応募するだけでは、学歴や前職の内容により、書類選考で機械的に落とされてしまうリスクがあります。
・エントリーシートや面接対策をサポート
M&A業界への自分の強みの売り込み方など、面接対策をサポートしてもらえます。
M&Aキャピタルパートナーズの選考は面接が重要視されます。
特に前職での営業実績がかなり突っ込んで聞かれそうなので、転職エージェントのサポートを受けながら充分に準備しておきましょう。
「業界未経験。セールス並」では転職できないか?
M&A業界は未経験、かつセールスの成績もトップクラスとは言い難い場合、M&Aキャピタルパートナーズへの転職は難しいかもしれません。
それでもどうしてもM&Aキャピタルパートナーズに転職したいという場合は、いったん他のM&A仲介会社で実務経験を積んだ上で、同社を目指すのが得策です。
2~3年くらいの回り道は必要かもしれませんが、ゴール(M&Aキャピタルパートナーズへの転職)を明確にして研鑽を積めば、きっと成長スピードも速くなるでしょう。
M&Aキャピタルパートナーズ以外の求人情報も、大手の転職エージェントなら多数保有しています。
5.M&Aキャピタルパートナーズのおすすめの転職方法
M&AキャピタルパートナーズやM&Aコンサルタントへ転職するなら、「転職エージェント」の利用をおすすめします。
M&Aキャピタルパートナーズは、全ての転職エージェント会社に門戸を広げ、優秀な人材の紹介を求めています。
転職エージェントとは、 希望に合う求人を紹介してくれたり、エントリーシートの書き方や面接での対応方法をレクチャーしてくれたり、悩みや迷いの相談に乗ってくれたり、あらゆるサポートを行ってくれる会社です。
M&Aキャピタルパートナーズの転職においても、強い味方となってくれます。
この章では、M&A業界の転職に強い転職エージェントを4社紹介します。
・広く情報を集めたいなら「リクルートエージェント」
・20代や未経験者の転職なら「マイナビエージェント」
・M&Aキャピタルパートナーズの公開求人あり「doda」
・ハイクラス人材の転職なら「JACリクルートメント」
広く情報を集めたいなら「リクルートエージェント」
「リクルートエージェント」は求人数が業界ナンバーワンです。

日本M&Aセンターに限らず、人気企業や大手企業の非公開求人を多数保有しています。
面接対策や書類選考対策が充実していて、丁寧にカウンセリングしてくれるのが特徴です。
20代や未経験者の転職なら「マイナビエージェント」
「マイナビエージェント」は20代の登録者ナンバーワンです。

若手層を採用したい企業や新進のベンチャー企業とのつながりが強く、第二次新卒向けの求人が豊富です。
マイナビエージェントの丁寧なサポートには定評があります。レスが早く、エントリーシートや履歴書についてもサポート熱心です。
初めての転職や、転職が不安な人におすすめの転職エージェントです。
M&Aキャピタルパートナーズの公開求人あり「doda」

『doda』は転職サイトだけでなく転職エージェント機能もあるため、転職サイトdodaで求人を探して、転職エージェントから応募流れがおすすめです。
M&Aキャピタルパートナーズの求人情報も掲載されていましたので、こちらで募集条件などを確認し、転職エージェントから応募する流れが良いでしょう。
ちなみに同サイトの「転職人気企業ランキング」は参考になるのでおすすめです。
ハイクラス人材の転職なら「JACリクルートメント」

外資系や大手企業が多く、30代から50代がキャリアアップや年収アップを求める人に向いている転職エージェントです。
企業ごとに担当が付くので、企業情報を詳細に知ることができ安心できます。
6.まとめ
M&Aキャピタルパートナーズは東証一部に上場した今もなお、毎年最高業績を更新続けています。また社員の平均年収が高いこともでも注目を集めています。高い業績と揺るぎない仕事への使命感や専門スキルに裏打ちされたプロ集団です。
転職難易度は高いので、今回ご紹介したように、一度、他のM&A仲介会社を経由して同社を目指すのも一案です。
記事内で紹介した以下のことをもう一度おさらいして、転職に備えましょう。
本記事のまとめ
・M&Aキャピタルパートナーズは業界大手のM&Aコンサルティング企業
・社員の平均年収は3000万円超、全上場企業の中で№1
・売上の大半は中堅中小企業M&Aによる手数料収入
・事業拡大により転職活動の募集は常にあるが狭き門
・未経験者なら別のM&A仲介会社で経験を積むのもひとつ
・転職エージェントに登録してアドバイスをもらう
この機会に「リクルートエージェント」や「
マイナビエージェント」、「
doda」「JACリクルートメント
」の転職エージェントを利用してM&Aキャピタルパートナーズへの転職を成功させてください。
*M&Aキャピタルパートナーズ創業者の著作
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