放課後等デイサービス、児童発達支援は、いずれも障害のある子どもに関わるサービス。最近は自身が発達障害とカミングアウトするタレントさんや文化人も増え、社会の中で広く認知されるようになってきました。
サービスを提供する事業者の数も増え、求人募集の広告を目にすることが増えているのではと思います。
今回は、そんな障害のある子どもとの関わりを持つ仕事、放課後等デイサービスと児童発達支援について、その違いを転職を考える方へ向けて書きました。
5分程度で読めると思いますので、最後までお付き合い頂けると嬉しいです。
本記事で書いていること
・転職活動を進める人が役立つ視点で、放課後等デイサービスと児童発達支援の違いを解説
・【結論】どっちつかずの多機能はNG
この記事を書いている私は、コンサルティングの業界で20年のキャリア、現在は事業会社へ転職し役員をしております。所属する事業会社で、放課後等デイサービスと児童発達支援を運営しています。
放課後等デイサービスと児童発達支援とは
児童デイサービスが、2012年から児童発達支援と放課後等デイサービスの2つのサービスにわかれました。正確に言えば、児童発達支援と放課後等デイサービス、両方をやる多機能型の3つと言うのが正しいです。
いずれも発達障害のある子どもに関わるサービスなのですが、この違いを把握しておくことで職場を選びやすくなるのではないでしょうか。
障害のある子どもとの関わりは難しいこともある反面、やりがいのある仕事、ご自身にあった職場を間違いなく選んで頂きたいものです。
放課後等デイサービスと児童発達支援の違いとは
最も分かりやすい違いは、そこに来る子どもたちの年齢です。
放課後等デイサービスは、小学生から高校生までの子どもが、学校が終わった後の放課後や学校の休み中に通うサービスです。学校の門の前まで、授業が終わる子どもを迎えに行くこともします。
児童発達支援は、未就学児が保護者とともに来る通所型のサービスです。障害によっては幼稚園の代わりに通う子どももいれば、週2日程度、その日だけ幼稚園を休んだり、早退したりして、通う子どももいます。
多機能型は、例えば午前中は児童発達支援、午後から放課後等デイサービスなど、2つのサービスを1つの施設の中で提供するスタイルです。

放課後等デイサービスと児童発達支援の職場環境
いずれも都道府県などの行政より指定を受けて行う事業であり、サービス利用料の1割を自己負担、残りの9割は国と自治体が負担します。
そのために国が厳しい基準を設けていて、1日に受け入れ可能な人数や、そこで働くスタッフに必要な資格などが定められています。
これらの影響なのか、よく言われることとして、残業が少ない、1人のスタッフが見る子どもの数が民間事業者と比べて少ないなど、働き手にとって余裕のある職場環境が特徴です。(もちろん事業者ごとに差はあります)

ここまで、ざっくりとした説明になりましたが、次からが本題です。言いたいことは、転職者のタイプや考え方により、合う施設が変わることです。
持っている資格を活かしたい
どちらの施設も児童福祉法に基づくサービス、働くスタッフの半数以上が資格者と定められています。
資格者は、保育士、教員免許、介護資格(社会福祉士や精神保健福祉士)の3つが該当します。
皆さんの資格が保育士なら活かせる職場は、未就学児が通う児童発達支援です。幼児と小学生は違いますし、ましてや中高生となると。。。当然です。
教員免許の資格が活かせるのは、放課後等デイサービスです。しかし、私の知る限りでは免許を持っているけど実務経験がない方も多く働いています。となると、どちらでもOKにも思います。
介護資格はどうでしょう?これは、どちらも関係ないような。好みの問題になるでしょうね。でも実際には、介護資格を持ち児童福祉の分野で活躍されている方は、たくさんいます。
気を付けるのは児童発達支援と放課後等デイサービスの多機能型。多機能と言いつつ、実際はどちらかに強みがあり、多くの場合は放課後等デイサービスに寄っています。保育士が「幼児向けと思って入所してみたら、小中学生しかいなかった」なんてことにならないように注意してください。
保護者の対応がどうも苦手
保育士でも教員でも、子ども達と接するのは大好きだけど、保護者への対応が苦手という方もいるでしょう。
中には、保護者とのトラブルでノイローゼになったり、仕事を辞めざるをえなくなったり。
児童発達事業や放課後等デイサービスの仕事でも、保護者対応はついてきますが、保護者と接する機会で言えば圧倒的に児童発達支援の方が多く、また重要な仕事です。
純粋に子ども達と関わる仕事だけをしたいというのであれば、放課後等デイサービスの方が良いでしょう。
施設でどのような仕事がしたい?
児童発達支援とは、「障害の軽減・改善」を目指した療育(総合的な支援)を提供するサービス。
一方、放課後等デイサービスは、療育と共に、放課後や休み中の子ども達へ居場所を提供するサービスでもあり、むしろ後者のウェイトが高くなります。放課後等デイサービスがよく「障害児の学童保育」と呼ばれる理由です。
したがって、子どもの障害の軽減を支援したいなら児童発達支援、子どもが安心して放課後を過ごす環境を提供したいなら放課後等デイサービスが、最適な転職先と言えるでしょう。
ここでも問題になるのは多機能型。実態は、保育の機能が大きくなるでしょう。
1人ひとりか、集団か?
事業所により差がありますが、療育に重きを置く児童発達支援の方が、より1人ひとりにスポットを当てたサービスとなります。それは障害の軽減・改善を目指しているため、1人ひとりの障害の種類や度合は違うからです。
放課後等デイサービスの方が集団に対するサービスと考えてよいでしょう。
この仕事のやりがい
児童発達支援や放課後等デイサービスで働きたいという人は、障害に対する知識はもちろん必要ですが、頭でっかちで型にはめすぎてしまうと、療育が進まない恐れもあります。
またこちらの考えと、保護者の願いは必ずしも一致すると限りませんし、時に衝突によるストレスを感じることもあるかもしれません。
人を扱う、大変難しい仕事ではありますが、家族からも感謝、頼りにされ、何より子どもの成長を日々感じることのでき、また働く私たちも、一回りも二回りも成長できる、やりがいのある仕事です。
児童発達支援や放課後等デイサービスの仕事の探し方
児童発達支援や放課後等デイサービスの仕事は求人サイトから探すことが出来ます。
一般の求人サイトからでも見つけることは出来ますが、保育士向け専門サイトの方が掲載数は多いようです。
保育系求人サイトの中では、保育士求人【ジョブメドレー】が一番のおすすめです。ジョブメドレーは医療介護に特化した求人を展開するメドレーが提供する、求人案件数日本最大級の保育士専門求人サイトです。全国の求人情報が掲載され、かつ児童発達支援や放課後等デイサービスの情報が豊富です。
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本日はここまで。最後までお読みいただき、ありがとうございました。